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さいたま市役所がローコード開発ツールの備品管理システム導入、オープンソースソフトでコスト抑える

さいたま市役所は、ローコード開発ツール「プリザンター」を利用した備品管理システムを導入した。デージーネットによる構築支援によるもので、オープンソースソフトウェアを活用することによるコストカット効果など見込む。

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 さいたま市役所では2025年3月に、オープンソースソフトウェア(OSS)のローコード開発ツール「プリザンター(Pleasanter)」を利用した、デージーネット構築の備品管理システムを導入した。

 さいたま市役所では従来、庁内で管轄する全ての備品管理に独自の台帳ツールを利用していた。しかし、システムの利用には多額の費用がかかり、庁内の運用ルールに合わない不要な機能も存在していたという。

 また、システムの保守サポート終了が迫っていたこともあり、より費用を抑え、ユーザー自身でデータを柔軟に操作できるシステムの導入を求めていた。そのような背景もあり、OSSの利用による、ライセンスコストを抑えたシステムの導入に至った。

ヒアリングをもとに構築支援、従前のシステムにUI合わせ混乱なく導入

 「プリザンター」は、オープンソースのためライセンスコストをかけずに活用でき、ローコードのためプログラミングの知識がなくても業務アプリを作成可能だ。また、クラウドに加えてオンプレミス環境でも利用できる。

 導入を行ったデージーネットはプリザンターの認定パートナーとして、自社専用のシステムを構築するサービスの提供や、導入後支援サービスを行っている。

 導入にあたってデージーネットは、さいたま市役所からのヒアリングをもとに、備品管理台帳システムの設計や、サーバ構築、実際に使うプリンタの設定、コードの作成などを実施。プログラムライブラリ「CarboneJS」との連携によるデータ出力機能や、ジョブ管理ツールのcronを使用したバックアップの定期実行機能などの追加を行った。

 さいたま市役所の担当者は導入の効果について、「従前のシステムにユーザーインタフェースを可能な限り合わせたこともあり、大きな混乱なく迅速に、全庁的に利用できている」としている。また、「40列以上のデータ約39万件が、他の仮想サーバ上の1サーバ、1コアでストレスなく動いていることが驚きだ」「データベースも汎用的なSQLであるため、全データの出入力をはじめ、ユーザー自らが自由かつ容易に取り扱いができている点は最大の魅力」と語る。

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