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23歳の期待のエースが突然「辞めたい」 ノーコードが退職でも活躍ってどういうこと?

社長の目にとまり、アルバイトから正社員へ抜てきされた23歳のエース。そんな彼が突然「早く辞めたい」と吐露した。ノーコード/ローコードツールが彼にとって「円満退職の武器」になるというが、一体どういうことか。

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 自社に最適なアプリ開発が可能なノーコードツール。筆者自身いろいろなソリューションの取材に行くことが多いが、多くの企業で何らかのローコード/ノーコードツールが導入されているという話を耳にする。月額課金でコストを押さえながら、手軽に挑戦できるソリューションとして非常に認知が進んでいることを実感する日々だ。

 先日、地方の印刷会社に全く別のソリューションに関する導入事例の取材に伺った際も、ノーコードツールは自分の身を立ててくれた便利なツールだと高く評価していた。一方で、会社を辞めるためのツールとしても役立ってくれるという。そんな彼の本音とは。

23歳の期待のエースが突然の「辞めたい」宣言……

 最近は生成AIを使ったバイブコーディングが話題で、より簡単にアプリ開発が可能なノーコードツールの市場を侵食するかも、という考えもあった。しかし、取材先の担当者が個人で触っている程度で、業務アプリをバイブコーディングで実装したという企業の声は聞こえてこない。企業に必要なガバナンスやセキュリティ、管理機能なども含めて設計するとなると課題も多く、まだノーコードツールは多くの企業で使われることになるのだろう。

 最近訪れた企業でも、ノーコードツールを導入したという話を聞かせてもらった。実際に導入したのは、入社したての23歳の若手社員。聞くと、当初は単なるアルバイトとして入ったが、独学ながらプログラム開発の経験があったようで、既存の業務基盤の刷新に向けて社長が見つけてきたノーコードツールによるアプリ開発を打診された。

 生来新しいものが好きな性格らしく、見よう見まねで触った結果、さまざまな業務アプリの実装に成功したという。その手腕が高く評価され、正社員に抜てきされたとのことだった。彼いわく「たまたまプログラミング経験があることが社長の耳に入っちゃったんですよ」とのこと。

 ノーコードツールが彼を正社員に導いてくれたわけだが、一方ですでに彼なりの出口戦略を描いていた。社員になったものの、いろいろやりたことがあるようで、「すでにもう辞めたいと考えているんですよね」と本音を吐露する。その企業に一生いるつもりはさらさらないとドライな意見だった。取材の場に彼の上司はおらず、気軽に話せる雰囲気作りが本音を引き出せたのかもしれないが、その情報を記事化することは難しいだろう。

 それでも、会社を辞めるためにこそノーコードツールが必要だと力説する。それはなぜか。早く次の人に引き継ぎできるからだそうだ。社員にしてくれた会社に対して恩を感じており、何も引き継がずに急に会社を辞めるには気がひける。円満に辞めるためには、今の環境を引き継いでくれる人が必要になってくる。人さえ確保できれば、属人化しづらいノーコードツールが辞めるための武器になってくれると熱く語ってくれた。

 取材が終わって見送ってくれた彼の本音は、社長の耳には届いてないんだろうなと複雑な気持ちに。でも、誰でも簡単にできることで人材の流動性はさらに高まることになるような気もする。彼が気持ちを伝えるその日までに、会社が彼にとってなくてはならない居場所になることを願う。

読めば会社で話したくなる! ITこぼれ話

 キーマンズネット取材班が発表会や企業取材などなどで見聞きした面白くて為になる話を紹介します。最新の業界動向や驚きの事例、仕事で役立つ豆知識に会議で話せる小ネタまで「読めば会社で話したくなる!」をテーマに記事を掲載。


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