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買い切りなのに保存も編集もムリ? Mac版Office 2019ユーザーを襲う7月のXデー:883rd Lap

「一度買えばずっと使える」――そんな買い切りソフトへの信頼が揺らぐ出来事が起きた。正規に購入したはずのライセンスに対し、MicrosoftがMac版Officeユーザーへ突きつけた冷酷な通告とは。

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 買い切り版のソフトウェアを選ぶ理由は人それぞれだろう。月額料金を避けたいというコスト面の事情もあれば、必要な機能が安定して使えれば十分だという考え方もある。かつてはこうした買い切り型が主流だったが、現在ではサブスクリプション型のサービスが広く普及している。

 特にOffice製品では、「Microsoft 365」に代表されるサブスクリプション型が主流となり、常に最新機能やセキュリティ更新を受けられるのが一般的になっている。一方で、買い切りの永続ライセンスを選び、購入時点の機能をそのまま使い続けられると考えるユーザーも今なおいる。

 そんな中、MicrosoftがMac版Officeユーザーに対して、冷徹かつ残念なアナウンスをしたとして物議を呼んでいる。ちゃんとお金を払って購入したライセンスなのに一部の機能が急に使えなくなるって……一体、なぜ?

 Microsoftが示した冷徹とも言えるアナウンスとは、「Office 2019 for Mac」(Mac版Office 2019)に関するものだ。

 Mac版Office 2019は既に2023年10月にサポート期限を迎えている。だが、買い切り型の永続ライセンスで販売されていたため、対応するハードウェアさえ維持できれば長期間利用できると考えていたユーザーは少なくないだろう。もちろん、サポート終了後はセキュリティリスクが高まる可能性があるものの、実際にはそのまま使い続けているユーザーも多い。

 ところがMicrosoftは、Mac版Office 2019が2026年7月13日以降、「機能制限モード」に移行すると発表した。機能制限モードでは、「Microsoft Word」や「Microsoft Excel」などで既存のファイルを開いたり閲覧したり、印刷したりすることは可能だが、編集や新規作成、保存といった操作は行えなくなる。つまり、Office文書のビュワーとしてしか利用できなくなる。

 この発表は複数のメディアで取り上げられ、大きな話題となっている。Microsoft関連のニュースを数多く扱うTech系メディア「Windows Central」も2026年6月3日付の記事でこの問題を報じた。同記事によれば、Microsoftは機能制限の理由について、デジタル証明書の期限切れを挙げている。

 デジタル証明書はライセンス認証に利用される仕組みであり、2026年7月13日を過ぎると認証に関わる証明書の有効期限が切れる。証明書を更新するにはソフトウェアアップデートが必要だが、Mac版Office 2019は既にサポートが終了しているためアップデートを受けられない。その結果、証明書の更新もできず、再インストールしたとしても問題は解決しないという。

 だが、この説明に対しては批判の声も上がっている。Windows Centralは、Apple製品コンサルタントのジミー・テック氏のブログを引用し、この措置を「計画的陳腐化」ではないかと指摘している。

 その背景には、Mac版Office 2019がもともと「Microsoft 365」(旧「Office 365」)のサブスクリプション契約を望まないユーザー向けに提供された買い切り製品だったという事情がある。将来的な機能追加こそ期待できないものの、購入時点の機能を継続して利用できる永続ライセンス製品として販売されていた。そのため、一部ユーザーやジミー・テック氏は、「今回の措置は当初の製品コンセプトと矛盾しているのではないか」と疑問を呈している。

 さらに問題視されているのが、2023年のサポート終了時にMicrosoftが公開していた案内だ。当時のサポートページには、「サポート終了後もOffice 2019は引き続き機能する」といった趣旨の説明が掲載されていた。多くのユーザーはその説明を信頼し、サポート終了後も利用を継続していた可能性が高い。しかし現在、その文言は削除または修正されており、当時の説明を確認することは難しい。

 Microsoftは今回の案内の中で、問題を回避する方法としてMicrosoft 365への移行、あるいは買い切り版の「Office 2024」へのアップグレードを推奨している。ただし、既存ユーザー向けの優遇措置や割引制度などは特に用意されていない。

 今回のMac版Office 2019を巡る問題は、単なるライセンス認証の話ではない。正規に購入したソフトウェアであっても、将来的に利用できなくなる可能性が示されたことで、「ソフトウェアを所有する」とは何かが改めて問われている。

 現在も買い切り版のOffice 2024には「永続利用可能」といった表現が使われている。しかし今回の事例は、買い切りライセンスであっても永続的な利用が保証されるわけではないことを示した。サブスクリプションか、買い切りか。これからは価格や機能だけでなく、将来的な利用リスクも踏まえてソフトウェアを選ぶ必要がありそうだ。


上司X

上司X: 買い切り版のMac版Office 2019が、2026年7月13日から編集操作ができなくなる、という話だよ。


ブラックピット

ブラックピット: ビュワーとしては使えるみたいですけど……編集とか新規作成ができなくなる、というのはもはや使えないのと同じですよね。


上司X

上司X: そうなるかな。


ブラックピット

ブラックピット: Macで使い続けている数年前に買ったアプリが急に使えなくなるというのはちょっと理不尽な気がしますね。


上司X

上司X: どういう処理でそうなるのかは分からないが、実際のところユーザーからみたら「昨日まで使えたのに今日から使えないの?」という印象になるだろうな。


ブラックピット

ブラックピット: そうなると、「意図的な旧製品の陳腐化じゃないか!」と批判する人が出てくるのも分からないではないですよね。


上司X

上司X: でも、昔みたいにIDとパスワードだけでユーザー認証できるわけじゃなくて、認証サーバとか証明書とか、いろいろ処理が必要だからなあ。仕方ない面もあると思うよ。


ブラックピット

ブラックピット: 結局のところ今は、買い切りといってもソフトウェアそのものを買うというより、利用権長期間やサポートが切れるまで借りている感覚に近いのかもしれませんね。


上司X

上司X: そうかもしれない。ともかく、今回のMicrosoftの対応を見る限り、買い切りアプリだから永続的に使える、という旧態依然とした考え方は通用しないということになりそうだ。われわれの「買い切りなら永続的に使える」という常識の方が、もう古くなっているのかもしれないな。

川柳

ブラックピット(本名非公開)

ブラックピット

年齢:36歳(独身)
所属:某企業SE(入社6年目)

昔レーサーに憧れ、夢見ていたが断念した経歴を持つ(中学生の時にゲームセンターのレーシングゲームで全国1位を取り、なんとなく自分ならイケる気がしてしまった)。愛車は黒のスカイライン。憧れはGTR。車とF1観戦が趣味。笑いはもっぱらシュールなネタが好き。

上司X(本名なぜか非公開)

上司X

年齢:46歳
所属:某企業システム部長(かなりのITベテラン)

中学生のときに秋葉原のBit-INN(ビットイン)で見たTK-80に魅せられITの世界に入る。以来ITひと筋。もともと車が趣味だったが、ブラックピットの影響で、つい最近F1にはまる。愛車はGTR(でも中古らしい)。人懐っこく、面倒見が良い性格。


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