機密データを外に出さず生成AI活用 SB C&Sがオンプレミス基盤の取り扱いを開始
SB C&SとSparticleは、Sparticleのオンプレミス型生成AI環境「GBase on Spark」の取り扱いを始めた。機密データを外部クラウドに送信せずに生成AIを使いたい企業向けに、閉じた環境で運用できるオンプレミス型LLM基盤として提供する。
SB C&SとSparticleは2026年6月10日、Sparticleが提供するオンプレミス型の生成AI環境「GBase on Spark」の取り扱い開始を発表した。企業の機密データを外部クラウドに送信せずに生成AIを活用できる点が特徴だ。
生成AI活用の壁は「社内データを外に出せない」こと
両社によると、生成AIの業務利用が広がる一方で、社内データや機密情報を外部環境へ送ることへの懸念から、セキュリティやガバナンスを重視した活用ニーズが高まっているという。今回の製品は、そうした需要を見込んだものだ。
GBase on Sparkは、SparticleのLLM(大規模言語モデル)パッケージ「GBase On-premises」と、NVIDIAのAIインフラ「NVIDIA DGX Spark」をはじめとする対応製品を組み合わせたソリューションだ。高性能なGPUの基盤でLLMの開発や運用を可能にしつつ、企業内データを外部に送らない構成となっている。
機能面では、独自のRAG技術やカスタマイズ可能なLLMを備え、企業ごとの業務要件に合わせた生成AI環境の構築に対応する。加えて、テキストだけでなく画像やPDFも扱えるマルチモーダル対応を打ち出しており、自治体や教育機関、製造業、建設業、サービス業など、機密性の高い情報を扱う分野での利用を想定している。この他、外部ネットワークに接続しない形での運用や、専門知識がなくても利用しやすいユーザーインタフェースも特徴に挙げている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
なぜ「シャドーAI」を使うのか? 調査で分かった“会社公認AI”への不満
読者調査を基に、許可されていないの生成AIを使う「シャドーAI」の発生要因を考察する。なぜ従業員はリスクを冒してまで非公認ツールを利用するのか。企業が今向き合うべき環境整備の盲点とは。
なぜ姫路市の救急病院AIチャットは、2週間で正答率最高90%を出せたのか?
生成AIで多くの業務が効率化されるなか、電話対応だけは何十年も変わらない光景が続いている。AIを実務で機能させる鍵は何か。メディアリンクが姫路市との実証実験で示した「ナレッジ循環」の仕組みを読み解く。
1カ月の予算が1週間で溶けた……企業に聞く「当社は生成AIの『ここ』で失敗した」
生成AIの活用が広がる一方で、現場ではシャドーAIや資源管理などの課題に依然として悩まされている。本稿では、経営層の理解不足や、効果をどのように測定するかという多くの企業が抱える課題について分析する。さらに、AIエージェントやRAGが、これらの課題をどのように解決し、次の活用フェーズへ導くのかを考察する。