ガバナンス強化のために、企業グループ全体でIT基盤やビジネスプロセスの統一を目指すとき、なかなか統一できない業務の一つがシステム運用管理だ。大規模ユーザーでも長く安定的に利用しやすい運用管理ツールとは。
大手企業グループの経営効率を高めるためには、グループ全体で基幹システムを統一するのが効果的だといわれる。グループ会社ごとに異なる業務システムを個別に運営していては、グループ全体の経営状況が可視化できないばかりか、個別の経営状況も外から見えづらくなり、ガバナンス上の問題を招きかねない。グループ会社ごとに基幹システムがばらばらでは、その運用ポリシーやIT全般統制の意識もばらばらになり、おのずと監査対応のレベルにも大きなばらつきが生じてしまう恐れがある。
そのため、グループで基幹システムを統一し、グループ共通の運用ルールやガバナンスポリシーを定めることが重要だ。しかしこれは「言うはやすし、行うは難し」で、たとえシステムの統合は果たしたとしても、その運用までグループ全体で統一できるとは限らない。特に運用プロセスの統一が難しいのは問い合わせ対応などの社内ヘルプデスク業務だ。システムの利用方法やトラブルなどに関するユーザーからの問い合わせへの対処方法やサービスの質は、個々の企業で異なることが珍しくない。全社共通のITサービス運用管理ツールを導入しようとしても、個々の企業で使っている周辺システムとの連携がうまくいかないケースもある。
ガバナンスポリシー統一を目指す企業グループにとっては、ここが大きな壁となりがちだ。グループ企業でばらばらに運用しているITサービス管理や問い合わせ対処のプロセスを統一し、さまざまなシステムと柔軟に連携できるようなツールはないだろうか。
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