調査リポート
「中小企業向けERP」シェア(2012年8月):シェア情報アーカイブ
2012年、利用端末としてスマートデバイスが伸びた「中小企業向けERP」市場。現場レベルでのBI活用にも注目が集まる。シェア情報を紹介する。
ノークリサーチの調べによれば、2012年8月時点で年商500億円未満の国内中堅・中小企業に、導入済みのERP製品やサービスのうち最も主要なものを尋ねた結果、導入社数ベースの市場占有率は、1位のベンダーが15.2%、2位が13.0%、3位が7.1%だった。
端末環境を尋ねた結果では、2011年から2012年にかけて、スマートフォンが5.3%から9.1%、タブレット端末が3.1%から6.5%と、全体に占める割合はまだわずかではあるが、前年から2倍弱の伸びとなった。ERPにおいてもスマートデバイスの利用が徐々に進みつつある。
「導入済みの製品やサービスのうち最も主要なもの」への評価と今後の指針または重視事項を尋ねた結果、自社個別要件への適合性とERPパッケージ本体へのプログラミングを伴う改変の回避(=コストの削減)の両立が重視された。
また、年商500億円未満の中堅・中小企業では、BIやビッグデータへの取り組みなどがERPの活用における重視項目として多く挙げられる状況になっていないものの、「工場現場で生産プロセスを監視し、その結果を現場が集計して効率改善に役立てる」といった現場レベルでの取り組みが既に存在する。これらはERPの標準機能やオプションの範囲内でカバーされることも少なくないため、現場レベルでのBI活用の動きについて今後の動向に留意する必要がある。
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