都内7カ所で検証、モバイルブロードバンドの実力:IT導入完全ガイド(2/4 ページ)
社外から業務を遂行する機会も増えている昨今、モバイルブロードバンドサービスも進化を続けている。都内7カ所で実際にモバイルアクセスし、その実力を検証した。
測ってみた、モバイルブロードバンドの実力
それでは実際に、100Mbps超のモバイルブロードバンドがどれだけの速度で使えるのか、実地での検証を行ってみることにする。検証に使用したのは、NTTドコモのモバイルWi-Fiルーター「HW-02E」と、UQコミュニケーションズのモバイルWi-Fiルーター「Wi-Fi WALKER WiMAX2+ HWD14」だ。
モバイルルーター
HW-02Eは、下り最大112.5Mbps/上り最大37.5MbpsのXiに対応。LTEの電波が入らない時には自動的に3G回線で接続する。HWD14は、3つのモードの切り替えが可能で、「ハイスピードモード」では、下り最大110Mbps/上り最大10MbpsのWiMAX2+と下り最大40Mbps/上り最大15Mbpsの通常のWiMAXを利用する。「ハイスピードプラスエリアモード」では、WiMAX2+に加えKDDIの「au 4G LTE」も利用できるようになるが、このモードを利用すると月額1055円の追加料金が発生する。最後の「ノーリミットモード」は、WiMAXのみが利用できる。
実証環境
実測検証で使用したクライアント環境は、筆者のモバイルノートPC(メーカー:ASUS、CPU:intel Core i5、メモリ:8GB、OS:Windows8.1)で、ベンチマークソフトには、Microsoft Researchが提供している「Network Speed Test」というフリーソフトを使用した。
筆者の自宅以外の場所での検証は全て2013年12月25日のクリスマスに東京都23区内で場所を変えて行った。当然ながら、計測した場所と基地局との位置関係や、同じ基地局を使用しているユーザーの数、利用状況、クライアント側の環境などによって通信速度は大きく左右されるため、今回の数値がキャリアが提供するサービスの質をそのまま表すものではないことを断っておく。また、ここで紹介した数値は、同じ条件で何回か測定したうち平均的だと思われるものを採用した。
検証場所その1:東京国際フォーラム 広場
まずは、ビジネスでモバイルブロードバンドの利用シーンが最も多いと想像されるオフィス街での計測ということで有楽町の東京国際フォーラムの地上にある広場で測定を行った。午前11時台で通行人の数は、多くもなく少なくもなくといったところだ。
まずは、HWD14(UQコミュニケーションズ)をハイスピードモードにして計測を行ったところ、下り7.91Mbps/上り5.11Mbpsという数値となった。
続いてハイスピードプラスエリアモードに切り替えて計測を行ったところ、下り5.43Mbps/上り6.41Mbpsとなった。ハイスピードプラスエリアモードでは、WiMAX2+への接続がau 4G LTEよりも優先されるので、前回と同じWiMAX2+での接続であることから、計測時間差による環境の変化が数値の違いとなって表れていると思われる。
それではPC側のWi-Fi接続先をHW-02E(NTTドコモ)に切り替えて計測を行ってみよう。その結果は、下り4.62Mbps/上り0.82Mbpsとなった。上りが少々物足りない数値ではあるが、この場所では何度計測しても大体この程度の速度だったので、たまたま上りの通信に影響するような要素が何かあったのかもしれない。
検証場所その2:JR有楽町駅 銀座口前
少しだけ移動して、JR有楽町駅銀座口の前の広場でノートPCを広げる。先ほどの計測場所から見るとちょうどJRの高架線を挟んだかたちとなる。ここでは、HWD14のハイスピードプラスエリアモードで下り5.22Mbps/上り3.99Mbpsという結果だった。移動前と大きな差はなさそうだ。
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