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自動化に大きく舵を切る「ストレージ管理」はどこへ向かう?IT導入完全ガイド(4/4 ページ)

クラウドコンピューティングの進展やフラッシュストレージなど新たなストレージの台頭により、ストレージ環境は劇的な変化の中にある。「ストレージ管理ツール」の最新動向に迫る。

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フルオートメーションか自社整備の余地があるか

 ストレージ管理のトレンドは、仮想化の広がりとともにオートメーション機能がポイントになる。自動化が進めば進むほど情報システム部門の手間も減り、運用管理コストは軽減できるはずだ。

 ただし、ブラックボックス化することをよしとしない企業もある。例えば、アクセス頻度はさほどないものの、この業務は高速なSSDに固定させたいとか、夜間のバッチ処理を高速化させるために、業務データ(特定ボリューム)のみ昼間はニアラインディスクに、夜間だけSSDに移すといった運用を希望するケースもある。自社の運用に応じて自動化のレベルは判断する必要がある。

ストレージ管理におけるライセンス事情

 ストレージ管理ツールにおけるライセンス体系は、提供するベンダーや適用させる環境によって大きく異なることに注意しよう。ハードウェア筐体ごとにライセンスが発生するものから、実行容量ごと、コア数での課金など、さまざまな考え方がある。

 環境面でいえば、例えばWindowsで利用するなら1コア当たり数万円だが、UNIXで利用するなら一桁ライセンスコストが上がるケースもある。環境によって異なるため、自社の環境をきちんと整理した上でライセンスの計算をしたい。データ量が膨大にあってもコア数だけの課金であれば安価に済むケースもあるし、その逆も考えられる。

垂直統合型か、マルチベンダーでの環境整備か

 一般的にストレージと一体型で提供されている管理ツールの場合、マルチベンダーというよりは特定ベンダーのストレージによる垂直統合型で環境整備する形になるのが一般的だ。対してソフトウェア単体で提供されるものは、当然ながら各ストレージ製品に対応するための検証を行うことでマルチベンダー環境での統合管理を可能にする。

 どちらが最適なのかを断定することは難しい。クラウド環境も含めてソフトウェアによる柔軟な制御が求められ、ストレージ領域でもソフトウェアデファインドの環境が必ず求められるはずだ。オープンスタックなどクラウド管理基盤なども視野に入れながら、ストレージ管理の今後を見据えておきたい。

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