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入退室管理システムは、東京五輪で対策必須?:IT導入完全ガイド(3/4 ページ)
相次ぐ異物混入事件や内部者による情報漏えい事件。情報システムだけでなくファシリティ面も含めたトータルセキュリティ対策が必須となった。
前述したように入退室管理システムはセキュリティ面の用途だけでなく、個人が特定できるなどの特性を生かしてさまざまな用途にも活用されている。そのうちの2つを紹介しよう。
災害時の安否確認
地震や火災などの災害発生時に、避難せずに施設に残されている人間の安否確認が行える。災害発生時のログが収められたノートPCを持ちだして、避難所で点呼を行うなどして、迅速な状況把握とその後の対応につなげられる。
エレベーターホールの混雑回避
高層ビルのオフィスなどでは、出勤時間や昼休み時間の前後にエレベーターホールが人で渋滞するといったケースが多々ある。そこで、入退室管理システムがキャッチしたICカードの情報をエレベーターシステムに伝え、自動的に搭乗するエレベーターを割り当てることで、ホールで人が混雑しないようエレベーターを運行させるソリューションも登場した。
例えば入退室管理システムが持つ通行者の行き先情報を使って、行き先ごとに乗るエレベーターを分散させるといったことが行われるのだ。ある企業では、このシステムの導入後に出勤ラッシュ時のエレベーターの輸送人数が15%も増加したという。
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