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次世代BI「データディスカバリツール」、これまでのBIとの違いは何?:IT導入完全ガイド(4/5 ページ)
次世代BIともいわれるデータディスカバリツール。しかし「BIとの違いって何?」という声は多い。基本的な考え方から事例で読み解く。
事例から読み解く「データディスカバリツール」の導入効果
サービス業A社
概要
全世界の企業にWeb サービスやUIの改善を簡単に実現できるプラットフォームを提供しているA社は、社内に点在するデータをリアルタイムに捕捉して可視化することを目的にデータディスカバリツールを導入した。
導入前の課題
- 社内にデータが点在し、統合的に管理できていない
- アクションに直結した、リアルタイムでの業務状況の可視化を実現したい
- ビジネスの急激な拡大に対応したい
成果
- 社内の多様なデータソースから収集したデータを一元管理
- 現場の運用担当者が進捗(しんちょく)状況などのデータをリアルタイムに把握
- 業務の優先順位付けで、すぐにアクションに展開
フランチャイズビジネスB社
概要
B社は、全国の拠点を結ぶネットワーク構築を機に、社内に散在するデータの統合ポータルとなり、販売関連データを分析できる基盤としてデータディスカバリツールを導入。顧客属性と売れる商品を組み合わせる販売施策など、アクションにつながる分析を実現した。
導入前の課題
- 現場からの分析依頼に対して、タイムリーな対応ができていない
- データソースが社内に散在し、データ抽出からレポート作成までの処理が属人化
- データ抽出条件の準備に時間を要し、100万件規模のデータの集計が困難
成果
- 個人のスキルに依存しない分析が可能に
- データ抽出が3日から5秒に短縮し、意思決定のスピードが飛躍的に向上
- スピーディな仮説検証で、顧客属性と売れる商品の組み合わせによる販売施策など、アクション(活動)につながる分析を実現
個別宅配事業C社
概要
有機・低農薬野菜や無添加食品など、会員から注文を受けた商品を戸別宅配しているC社は、受注分析や商品開発など事業のPDCAサイクルを高速化するためデータディスカバリツールを活用。地図上でのエリア分析にも応用することで、新規会員の未開拓エリアや潜在顧客を把握し、効率的な集客施策を実施している。
導入前の課題
- 売上集計は単週の閲覧が限界で、複数週や明細データの分析は対象外
- 自社開発商品の詳細な購買状況が不明なまま、プロの勘と経験で商品を企画
- 新規会員の入会余地や未開拓エリアが分からず、集客の効率化と施策が不十分
成果
- 購入者の年代や入会年数、リピート率など複数の軸から立体的に売上情報を分析
- メーカーと購買状況や商品開発の方向性を共有でき、商品の企画力が向上
- 地図上で集客効果の高いエリアを絞り込み、効果的なプロモーションを実施
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