オンラインストレージの利用状況(2015年):IT担当者300人に聞きました(1/5 ページ)
オンラインストレージ利用調査を実施した。利用率は約3割、中小企業の約2割が「指定なし」のサービス利用といった実情が明らかになった。
キーマンズネットでは、2015年4月30日〜2015年5月18日にかけて「オンラインストレージの利用状況」に関するアンケートを実施した(有効回答数324件)。回答者の顔ぶれは、情報システム部門が全体の42.0%、一般部門が58.0%という構成比だった。
今回聞いたのは、オンラインストレージの「利用状況」「利用用途」「重視ポイント」「満足度」「利用しない理由」など、オンラインストレージの利用状況を把握するための質問だ。その結果、全体の利用率は約3割、利用している企業の約7割は満足していることなどが明らかになった。
なお、グラフ内で使用している合計値と合計欄の値が丸め誤差により一致しない場合があるので、事前にご了承いただきたい。
オンラインストレージ利用は約3割、中小企業の約2割が「指定なし」サービスを利用
最初に「会社でのオンラインストレージ利用ルール」について尋ねた。その結果、「利用を許可されていない」が47.9%、「特に規制はない」が31.9%、「利用を許可されている」が20.2%だった。
この結果を従業員規模別に見たところ、1001人以上の大企業では68.2%が「利用を許可されていない」のに対し、101〜1000人以下の中堅企業では44.8%、100人以下の中小企業では24.0%となり、差の開く結果となった。このことから、企業規模が大きくなるほど厳格な利用規制がかかっているのに対し、企業規模が小さくなるほど特別な規制はなく、企業の目が行き届いていないところでの個人利用が進んでいるという実態が見てとれた。
続いて「オンラインストレージの利用状況」について尋ねた(図1)。その結果、「企業で指定された有料サービスを利用している」が14.5%、「企業で指定された無料サービスを利用している」が5.9%、「企業で指定されていないがサービスを利用している」が9.3%、「利用していないが新規で利用を検討している」が8.0%、「利用していないし、今後の利用もない」が62.3%と続き、まとめると、企業指定あり(有料・無料)、企業指定なしを含めて「利用中」が29.7%、「利用検討中」が8.0%となった。
さらに、従業員規模別に導入率を見た場合、有料、無料を含めて「企業で指定されたサービスを利用している」のが100人以下の中小企業では16.9%、101〜1000人以下の中堅企業では22.3%、1001人以上の大企業では20.5%とそれほど大きな差は開かない結果だった。
一方で差が出たのが「企業で指定されていないがサービスを利用している」という項目で、100人以下の中小企業では19.5%、101〜1000人以下の中堅企業では8.5%、1001人以上の大企業では3.4%という結果であり、中小企業の約2割においては「企業で指定されていないオンラインストレージサービス利用」が進んでいるという現状が浮き彫りとなった。
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