制度対応の負荷を軽減、「6つの実施プロセス」で選ぶストレスチェック対策ソリューション:IT導入完全ガイド(3/5 ページ)
制度対応にかかる人的、時間的負荷が重荷だ。ストレスチェック実施を6つのプロセスで整理し、適切なソリューション選びのポイントを解説する。
ストレスチェック受検をサポートするソリューション
紙ベースであれ、Webベースであれ、重要なのはどのように受検させるかだ。従業員に受検が可能である旨を周知し、奨励し、受検の状況が確認できるようでなければならない。そのためには、受検方法が誰にでも分かりやすく、受検するのを負担に感じないで済むような仕組みが必要だ。
これには設問項目の設定も関連するが、主に短時間で手軽に分かりやすく回答できるような方法が望ましい。また回答の転記入力の際にミスが発生することを防ぐためにも、自分自身が画面で入力するか、マークシート方式で転記の必要がないシステムを利用するか、どちらかを選びたい。
従業員に「ストレスチェックをしてよかった」「役に立った」と思ってもらえるかどうかも重要だ。単にアンケートに回答するだけで終わってしまうようではつまらない。これには「セルフチェック」と「即時判定機能」を用意すると効果がありそうだ。
会社全体で定期的に行うストレスチェックの他に、いつでも自分で自分のストレス状況をチェックできるようにしておき、その時のメンタル状態に応じた適切なアドバイスが得られるようにしておくと、自発的な利用が期待でき、定期チェック受検のハードルが低くなるだろう。ちなみにこちらは紙ベースでの運用が難しいので、PC上でできるツールの選定が薦められる。
設問に関して選択肢を選ぶ形式になっているので、判定は機械的に行える。ケースに応じたアドバイスも定型的なものを表示することができる。この部分はツールによって違いが出てくるだろう。その判定が「高ストレス者」である場合にその旨を表示したり、定期チェックの際には該当者に「情報開示の同意」や「面接指導の希望」をボタンで選ばせたりできるツールがある。
同様の画面を用いてセルフチェックも定期チェックも行えるようにすると、従業員は自身のメンタル状態の変化を履歴で確認できることになり、セルフケアに生かすことができよう。ただし、定型的なアドバイスだけではやがて飽きられることも予想される。これについては別のツールもあるので次回触れることにする。
なお、受検状況の集計、未受検者に対する再度の受検案内や奨励メールなどの送信も、ツールやサービスでカバーが可能だ。ここは、できるだけ実施事務従事者の負担を少なくできるツールやサービスを選びたい。
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