インフォテリアとテックビューロの連携で広がるブロックチェーン:KeyConductors(3/3 ページ)
データ連携用ミドルウェア「ASTERIA WARP」とプライベートブロックチェーンプラットフォーム「mijin」が連携すると何が起きるのか。
「プライベートブロックチェーン技術」がノンプログラミングで利用可能に
インフォテリアは2015年12月、国内で唯一のプライベートブロックチェーン技術を提供するテックビューロとの業務提携を発表した。ASTERIA WARPとテックビューロのプライベートブロックチェーンプラットフォーム「mijin」を組み合わせるための専用接続アダプターを開発し、2016年1月から実証実験を開始、2月以降には国内金融機関でセミナーを共同開催し、4月からテックビューロがASTERIA WARPにおける「mijinアダプター」を発売する予定だ。
「今回の業務提携により、さまざまな既存システムでプライベートブロックチェーン技術を「ノンプラグラミング」で使うことが可能になる。ブロックチェーンは今、FinTechと呼ばれる金融分野での利用が一番注目されているが、ASTERIAはさまざまな業種で利用されており、ブロックチェーン技術によって大きなメリットを享受できるようなシステム、つまり改ざんされては困るようなデータを管理する必要があるシステムでは、どこでも簡単にブロックチェーン技術を活用できるようになる」(平野氏)。
例えば流通分野(TransTech)ならトレーサビリティー、製造分野(ManuTech)なら検査/検証データ、公共分野(GovTech)なら登記や試験履歴、医療分野(MediTech)なら治験データなどを取り扱うシステムが挙げられる。
2016年1月18日からは、両社にさくらインターネットを加えた3社が、プライベートブロックチェーンの実証実験プラットフォームとして、さくらインターネットのIaaS型クラウドサービス上でのASTERIA WARPとmijinのサービス提供を無償で開始した(2016年6月30日まで)。
「プライベートブロックチェーンは新しい技術なので、まだ使ったことのない企業も非常に多い。そこでわれわれはさくらインターネット様とも組んで、これを実証実験していただけるプラットフォームを6月末まで無償で提供する。今第2期の募集を行っているところだ」(平野氏)。
インフォテリアとテックビューロは、この実証実験プラットフォームの提供で得られた知見を元に、さらに新たなソリューションの提案を考えていくとのことだ。
「われわれはASTERIAとmijinの組み合わせで、FinTechはもとより、あらゆる産業にブロックチェーンの恩恵をご提供したいと考えている。インフォテリアとテックビューロのこれからの展開に、ぜひご期待いただきたい」(平野氏)。
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