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3200超のiPhone導入で医療現場が変わる〜慈恵医大の挑戦〜(前編)KeyConductors(3/4 ページ)

ナースコールを鳴らしてもいつ来るか分からない。診察や会計で長時間待つのが嫌だ。不安や不満を解消するICTプロジェクトが慈恵医大で進む。

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医療分野のIT化を加速させるソリューションも共同開発

 今回のプロジェクトでは、「Join」「MySOS」「Team」という3種類のソリューションをNTTドコモ、アルムと共同で開発し、導入した。

 Joinは、クラウドベースの医療機関向け情報共有ソリューションだ。Joinクラウドサーバを介してスマートフォンなどから安全に医用画像やデータを共有、参照できる。特に活用が期待されているのが救急時や災害時を含む地域医療連だ。患者の内服薬や既往歴、健康診断結果などを管理できるスマホアプリ「MySOS」と連携することで、病院機関同士で専門医の所在、患者の人数やデータなどを共有でき、対処・対応がスムーズになる。

Join
Joinでは医用画像やライブ映像を安全に共有できる他、医療連携でも活用できる。導入した米ラッシュ大学では、救急車と専門医とがJoinを介して車内での初期処置対応などを実施するなど、救命活動に役立てている

 「最終的には、医療の質の向上、医師不足の解消、医療費の削減を目指す。実際、慈恵医大ではJoinを導入したことで救急入院の急性期脳梗塞疾患患者当たり年間約6万円の医療費削減が達成できた」(高尾氏)。慈恵医大付属4病院をはじめ、2015年10月時点で全国50の病院が導入または導入予定で、米国やブラジル、台湾、スイスなどでも日本発のソリューションとして導入が進んでいる。

地域医療連携への活用
地域医療連携への活用
MySOS
MySOSは、救急隊が到着するまでにできる一次救命処置ガイドや応急手当ガイド、救護依頼、マイカルテなどの機能を提供する。日本山岳救助機構による登山計画作成・提出シスム「コンパス」とも連携させている
Team
Teamは、介護支援システムだ。家族やヘルパー、かかりつけ医がモバイルデバイスを介して患者の医療情報や食事量、処置などを共有、確認できる

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