ストレージの利用状況(2015年)/後編:IT担当者300人に聞きました(2/2 ページ)
300人を対象に「ストレージ利用状況」を調査。後編は利用環境や満足度、そして話題のフラッシュストレージ活用状況が明らかになった。
不満理由は「データ量の増加に対応できていない」が1位に
次に、自社で利用しているストレージ環境の満足度を尋ねた(図2)。その結果、1位は「ある程度満足している」で41.0%、2位は「どちらともいえない」で24.3%、3位は「分からない」で15.7%、4位は「どちらかというと不満がある」で9.0%、5位は「とても満足している」で6.3%と続いた。まとめると全体で「満足」が47.3%、「どちらとも言えない、分からない」が40.0%、「不満」が12.7%という結果となった。
合わせて、「不満」と回答した方に対し、不満を持つ理由を聞いてみたところ「データ量の増加に対応できていない、または今後対応できない可能性がある」が59.5%、「バックアップ処理に時間がかかる」が37.8%、「運用・保守における人的負荷やコストが大きい」が32.4%、「増設に伴うハードウェアコストが掛かる」が32.4%と続いた。
近年ではBCP対策としても使用されているストレージサービス。災害時に備え、社内サーバやメディアの管理も必要なく手軽に使用が可能な同サービスの利用を検討する企業が目立つ一方で、データ蓄積量も増加していくことへのデータ量の制限に懸念点を持つユーザーが多いことが今回の調査で分かった。
フラッシュストレージ導入率はわずか4.7%…導入しない理由は「コスト面」
最後に、今話題のフラッシュストレージの「導入状況」について聞いたところ、「必要性を感じない」が60.3%、「必要性を感じるが導入は検討していない」が32.7%、「既に導入済み」が4.7%、「新規で導入を検討している」が2.3%であった。まとめると、フラッシュストレージの「未導入」は95.7%「導入済み」がわずか4.7%しかいないことが分かった。
フラッシュストレージを導入していない人に対して「利用しない理由」を尋ねたところ、1位が「コストが高い」で58.5%、2位が「費用対効果が明確でない」で39.6%、3位が「どこに適用すれば効果的なのかが分からない」で28.5%、4位が「フラッシュの寿命が短い」で23.1%、5位が「信頼性が低い」で14.6%と続いた。
高いパフォーマンスを持ち、消費電力の低さと発熱の小ささも特長として挙げられるフラッシュストレージだが、コストだけでなく活用方法が分からない点や、製品の寿命を懸念に感じるユーザーがいることが分かった。
昨今話題になってきている、クラウド、ビッグデータ、モビリティ、ソーシャルからなる第三のプラットフォームでは、生成されるデータや利用されるアプリケーションが多様化することが想定される。それらのデータを管理するストレージ領域においても、最適なテクノロジーを組み合わせていくことが求められてくるだろう。
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