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既存光ファイバーの10倍以上の伝送速度「マルチサブキャリア光送受信」とは?5分で分かる最新キーワード解説(2/4 ページ)

基幹ネットワークの高速化が期待される中、1波長当たり1Tbpsを超える超高速伝送技術が登場した。既存速度のおよそ10倍を達成する。

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「マルチサブキャリア光送受信」技術のあらまし

 では「マルチサブキャリア光送受信」の仕組みを見てみよう。

マルチサブキャリア光送受信
図3 従来の波長分割多重方式(上)と「マルチサブキャリア光送受信」方式の違い(出典:三菱電機)

 図3上は、従来の波長分割多重方式の周波数利用イメージを示したものだ。光ファイバーが伝送できる波長の範囲を細かく区切り、それぞれを1つの通信チャネルとしている。「キャリア」というのは光源からの光そのもののことと考えればよい。

 図3のように、分割数が多ければ多いほどたくさんのチャネルで通信ができる。しかしチャネル間にはそれぞれ隙間があり、またキャリアそのものの幅も広いことに注目してほしい。その1チャネル分の波長範囲の中に、隙間なく信号を埋め込むようにしたのが図3下の「マルチサブキャリア光送受信」技術だ。

 色分けされているように、1チャネル分のデータを11本の「サブキャリア」で同時送信する仕組みになっている。チャネル数は増えないが、通信速度が11倍になり、周波数利用効率が高くなる。この手法により、1組の送受信器だけで1Tbpsの伝送が可能になった(図4)。

マルチサブキャリア光送受信
図4 マルチサブキャリア光送受信技術のイメージ(出典:三菱電機)

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