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デスクトップ仮想化の導入状況(2016年)/後編IT担当者300人に聞きました(1/3 ページ)

キーマンズネット会員374人を対象にアンケート調査を実施した。デスクトップ仮想化を導入した企業が抱える課題が明らかになった。

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 キーマンズネットでは、2016年7月27日〜8月12日にかけて「デスクトップ仮想化の導入状況」に関するアンケートを実施した(有効回答数374件)。

 回答者の顔ぶれは、立場については「情報システム部門で主に導入・検討や運用に関わる立場」が31.6%、「一般部門で主にユーザーとして利用する立場」が51.1%、「顧客に販売するベンダー・SIerとしての立場」が17.4%という構成比、企業規模別では、大企業が42.0%、中堅企業が37.7%、中・小企業が20.3%という構成比だった。

 前編では主に、「導入状況の推移(対2014年比較)」「導入目的」「導入時に重視ポイントとその変化」をレポートした。大企業を中心に「導入済み」が2年間で10ポイント伸びたこと、導入の目的がより多様化し、「セキュリティ」「内部統制」「事業継続性」「生産性」などが上位を占めていること、導入時の重視ポイントでは「安定性」「導入コスト」に加えて「レスポンス」が上位を占めている一方で、「レスポンスに対する不満」がいまだに多いことなどが明らかになった。

 後編である本稿では、「現在導入済みのデスクトップ仮想化製品に対する満足度」の他、「導入しない(する予定がない)理由」「導入済みユーザーの課題や悩み、要望など」を明らかにしていく。

 なお、グラフ内で使用している合計値と合計欄の値が丸め誤差により一致しない場合があることをあらかじめご了承いただきたい。

デスクトップ仮想化の満足度は向上、ただしレスポンス問題は変わらず

 デスクトップ仮想化を導入済みとした回答者に、「現在導入済みのデスクトップ仮想化製品に対する満足度」を聞いたところ(図1)、全体では「とても満足している(14.7%)」と「まあ満足している(64.7%)」を合わせた「満足」が79.4%、「やや不満がある(14.7%)」と「とても不満がある(5.9%)」を合わせた「不満」が20.6%となり、2014年調査に比べて「満足」の割合が大幅にアップしていることが分かる。特に「やや不満」が減少し、「まあ満足している」が増加した。

 そこでまず、「満足」と回答した人のフリーコメントを見てみると、「ベンダー・SIerとしての立場」では「Windows Updateやアンチウイルスソフトのパターン更新スキャンなど、毎日の運用から解放された」という声、「一般部門で主にユーザーとして利用する立場」では、「これ以上進んでいる企業はない」と、導入成果に満足していることを示唆するコメントもあった。

 一方、「不満足」と回答した人の意見に目を向けると、「ネットワークに負荷が掛かると動作が重くなる」「時々フリーズする」「レスポンスの面で不満がある」「Excelなどを開くのにかなり時間がかかる」など、不満足な理由は2014年度の調査と比べて大きな変化はない。

「デスクトップ仮想化」に対する満足度(2016年・2014年)
図1 「デスクトップ仮想化」に対する満足度(2016年・2014年)

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