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便利な無線LANにつきまとう新たなセキュリティリスク:セキュリティ強化塾(2/6 ページ)
無線LANを導入する企業が半数を超えた。だが、デバイスの進化が新たなセキュリティリスクを生じさせている。
社内の無線LANネットワークを「管理」する機能があるか
無線LANは、一般家庭で利用することを前提とした安価な機器がさまざまなベンダーから発売されている。上述のキーマンズネット調査においても、企業内にもかかわらず家庭向け無線LAN親機を利用しているという回答が見受けられた。しかし、これはあまりいい施策とはいえない。
確かに家庭向け無線LAN機器であっても社内ネットワークを無線化することはできる。だが、同時接続数などの性能面で違いが大きい。また、情報システム部門が管理すべきポイントを押さえた機能を備えているとは限らない。企業向けの無線LAN機器は、接続されている端末の管理機能、複数の無線LAN親機を管理し電波干渉を防ぐ機能、さらには野良アクセスポイントを検知する機能などを備えている。
これら機能の違いが価格の差になっているわけだが、仮にスモールスタートをするとしても企業としての成長を考えるのであれば、最初から企業向けのエントリーモデルを導入することが望ましい。
無線LANを取り巻く4つの脅威
無線LANのリスクとして最初に想起されるものがセキュリティだろう。過去、さまざまな団体やベンダーからガイドラインが発表されているが、今回はトレンドマイクロが2016年12月13日に公開した「IoT時代を見据えたWi-Fiセキュリティガイド」を紹介したい。無線LAN(Wi-Fi)環境を取り巻く脅威について4つの分類で解説している。
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