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プロジェクター選び、法人向けは使い方で決めるIT導入完全ガイド(4/5 ページ)

製品選択時にスペックの読み方が分からず「どれを選べば?」と困惑し、値段の安さで決めてしまうと、安物買いの銭失いになる可能性が高い。使い方に適した製品を導き出す公式がある。

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出先でも「すぐに使える」機能があるか?

 出先の会議室など限られた環境で、素早く利用を開始することを念頭に置くと、投映画像を自動調整する機能は有効だ。例えば、エプソンのモバイルモデルに搭載された「ピタッと補正」機能では、壁面に対して斜め位置から投映したとしてもタテヨコ位置の補正とオートフォーカスによるピント合わせが自動的に実行される。

 また、客先訪問では時間が限られることも多い。プロジェクターの設定にもたついてしまって、せっかくのプレゼンテーションの時間がなくなってしまうことは避けたいはずだ。

「サッと出してサッとしまう」ことが重要だとすれば、半導体光源を搭載する製品を選ぶ意味は大きい。

 従来の水銀ランプと比べると、半導体光源を搭載するモデルは、スイッチオンから数秒で最高輝度に達する。また、スイッチオフからのクールダウン時間が短いこと、またオンオフを繰り返しても継続した利用が可能であるといった半導体光源のメリットは大きい。

半導体光源プロジェクターの特徴
図4 半導体光源プロジェクターの特徴 ※1 スリムモデルの場合は約8秒程度 ※2 エントリーモデル、アドバンスモデルで対応(出典:カシオ計算機)

PCとの接続はカンタンか?

 PCとの接続のためにはケーブルが必要ではあるが、モバイルモデルであれば余計な荷物は増やしたくない。ならば、ケーブルレスでPCと接続できるワイヤレス機能が搭載されている製品を選びたい。また、PDFや画像ファイルであれば、データを保存したUSBストレージをプロジェクターに差して投映できる機能を持つ製品もある。これではれば、PCすら持ち歩く必要がない。

 最近では、タブレットでプレゼンテーションをする人が増えている。これはこれでスマートだが、画面の小ささは否めず、多人数を相手としたプレゼンテーションでは心もとない。そこで、スマホやタブレットに保存したデータをワイヤレス投映できる専用アプリ(エプソンの「iProjection」、カシオ計算機の「C-Assist」など)の活用も選択肢として考慮したい。

コラム:プロジェクター内蔵型タブレットという選択もあるか?

 ビジネスプロジェクター選びからは外れてしまうが、プロジェクター機能を持つタブレットも存在する。例えば、レノボの「YOGA Tab3 Pro 10」は、10.1インチディスプレイ(2560×1600ドット)を搭載し、OSにAndroid 6.0を採用したタブレットだ。

 折り畳み可能なスタンドを搭載しているのだが、そのヒンジ部分にプロジェクターを内蔵しているのが大きな特徴で、最大70インチの画像投映が可能。大容量バッテリー(1万2000mAh)を内蔵していることもあり、これ1台を持ち出せば、出先においてPCどころかプロジェクターすらも不要な投映が可能となる。

 ただし、自動台形補正機能は備えているものの、フォーカスは手動で行う必要がある。そして何より輝度は50ルーメンと控えめなので、実際の導入に当たっては投映状態を事前に確認しておきたい。

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