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機械学習ツールやサービスの種類と使いどころを整理するIT導入完全ガイド(4/7 ページ)

「AI」「機械学習」「深層学習」などが注目を集めるが、用語が乱立しており、違いや使い方が分かりにくい。しかし、チャレンジすれば大きなメリットが生まれる可能性もある。

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Microsoft「Microsoft Azure Cognitive Services」

 最近のマイクロソフトは、AI関連のクラウドサービスの拡充にかなり力を入れている。同社のクラウドサービスプラットフォーム「Microsoft Azure」では、自己学習サービスとして「Azure Machine Learning」を用意しており、ユーザーが自ら用意した学習データを投入して、イチからモデルを構築できるようになっている。モデル構築に当たっては、Webアプリ「Microsoft Azure Machine Learning Studio」で直感的な操作ができる点が特徴だ。

 代表的なモデルはあらかじめ用意されており、チュートリアルを介して利用できるため、機械学習に慣れる目的で利用するのにも適しているだろう。下の図は、小売業界向けの販売数量予測のためのモデル構築例として、ギャラリーに公開されているテンプレートの一部だ。チュートリアルも用意されており、どういった形式のデータを学習させるべきかといった情報も示される。

図2 Microsoft Azure Machine Learning Studio
図2 Microsoft Azure Machine Learning Studio(出典:Microsoft Azure Machine Learning Studio)

 さらに、これらを「学習済みサービス」として「Azure Cognitive Services」のMachine Learning APIとして、言語の翻訳、クラスタリング分析、時系列データを使った将来予測、などの目的に特化した形で提供しているものもある。こちらは、アプリケーションからAPIをコールするだけで結果が得られる仕組みだ。既に音声認識サービスや画像認識サービス、機械翻訳、顔認識、検索など、実に多くの機能をAPIとしてカバーしている。現段階ではプレビューのものも多いが、今後も種類、機能とも日々アップデートが続けられる予定だ。

日本国内でこれらのサービスを活用したビジネス開発/サービス開発の支援を行っているFIXERでは、これらAzure Cognitive Servicesの各種クラウドサービスを駆使した受付システムやFAQサービスなどを実用化している。

 「みかん」の画像に「みかん」とタグを付けるような一般的な用途であれば、学習済みサービスを活用すれば済むため、手軽に始められる点が強みだ。一方で、企業が事業展開を視野に入れて検討する場合は、独自のデータを学習させたり、特殊な手法をとったりしたい場合もある。こうした場合にも、より専門的な処理を組み合わせることもができるという。

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