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SNSのブラックボックスをどう開く? JALが実践したデータドリブンなチームの作り方事例で学ぶ!業務改善のヒント(5/5 ページ)

さまざまな施策の効果を「同じ軸」で評価したいのに、分析ツールは環境ごとにバラバラ……。チームで同じ数字を同じようにレビューして、正しいアクションにつなげるには? JALが取り組んだ方法を紹介する。

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BIツールはあくまでも「アイデアを具体化する箱」だ

 今後の取り組みについては、まずデータソースの拡大を挙げる。まずはスモールスタートという考えから、現在、分析対象としているデータソースは10件程度。公式サイトへのアクセス数やAPIで取得しているSNSのデータ、ソーシャルリスニングツールで収集するJALに関する投稿データなどが中心だ。

 「Webの反応はメディア露出に連動するケースが多い。今はWebメディアに関するデータが中心なので、今後はWeb以外のデータソースも分析の対象に加えたい。例えば、新聞や雑誌といった紙媒体をクリッピングするサービスなどと連携することも考えられる。今までは見えなかったもの同士の相関関係を分析し、知見を得ていければと考えている」(山名氏)

 ここで得られた知見を、新たなKPI指標としたり、あるいは今までにない分析軸でのカードを用意したりといった活動につなげ、より高い成果を出していきたいと話す。

 こうした施策を計画する中で山名氏は、BIツールの扱い方について、こんなアドバイスをくれた。

 「こうしたツールは、アイデアを具体化する箱でしかない。それ故に『取りあえずツールを入れてみて」という発想だけではなかなか前に進まない。まず完成形をイメージし、目の前の課題をどう解決していくか、そのためにはどのようなカードがあればよいのか、またそのカードを作成するためにはどのようなデータがあれば良いのか、できるだけけ具体的なイメージを描かないと具現化するのは難しいだろう」

 顧客エンゲージメントやブランド向上に向けたJALのWebコミュニケーションの取り組みもはじまったばかり。これからどんな成果を挙げるのか注目していきたい。

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