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クラウドサービスの利用状況(2017年)/後編IT担当者300人に聞きました(1/3 ページ)

キーマンズネット会員330人にアンケート調査を実施した。利用中のIaaSのサービス名やSaaS導入を推進する部署など実態が明らかになった。

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 キーマンズネットは2017年6月30日〜7月5日にわたり、「クラウドサービスの利用状況」に関するアンケートを実施した(有効尾回答数330件)。回答者の内訳は、従業員規模は100人以下の中小企業が18.2%、101人〜1000人の中堅企業が37.6%、1001人以上の大企業が44.2%、所属部門は情報システム部門(導入・検討や運用に関わる立場)が35.8%、事業部門が44.5%、管理部門が13.0%、経営者・経営企画部門が6.7%だった。

 後編では、利用中のクラウドサービスと具体的なサービス名(IaaS)利用中のサービスカテゴリー(SaaS)導入の推進を率先している部署などを分析する。2015年に行った前回調査と比較して「IaaS」や「PaaS」の利用割合が増加していることなどが見てとれる結果となった。

 なお、グラフ内で使用している合計値と合計欄の値が丸め誤差により一致しない場合があるので、事前にご了承いただきたい。

「AWS」「Azure」に続き3位に国産サービスがランクイン

 はじめに「利用中のクラウドサービス(IaaS、PaaS、SaaS)」について聞いたところ、「IaaS」が52.2%、「PaaS」が36.4%、「SaaS」が63.6%となった(図1-1)。この結果を2015年に行った同様の調査と比較すると、「SaaS」の利用割合が14.5ポイント減少し、「IaaS」が14.2ポイント、「PaaS」が15.2ポイント増加していた。SaaS利用でクラウドのメリットを経験した層を中心に、よりインフラ部分に近いIaaSやPaaSの活用に踏み出してきるのかもしれない。

 関連してIaaSで具体的に利用しているサービス名も主要なものから選択してもらう形で聞いている。1位は「AWS(Amazon Web Service)」で55.2%、2位は「Windows Azure」で33.3%と、この2サービスは前回調査時と変わらず人気が高い。3位は「NTT Communications」で15.6%、前回調査で3位だった「Google Cloud Platform」は13.5%で4位となった。

 一方、IaaSの利用を予定している人にも同様に検討中のサービスを選んでもらったところ、1位は「Windows Azure」で51.7%と最も高く、2位は「AWS(Amazon Web Service)」で41.4%と、利用中の1位と2位の順位が逆転していた。

 さらに「SaaSで利用中サービス」について、そのサービスカテゴリーを尋ねた結果、1位が「クラウドメール」で64.1%、2位が「グループウェア」で49.6%、3位が「オンラインストレージ」で42.7%、4位が「Web会議」で29.9%、5位が「勤怠管理」で22.2%と続いた(図1-2)。

 上位3項目は前回調査時と変わらず、SaaSを利用中の企業のうちほぼ半数で利用されている。注目すべきは「Web会議」や「勤怠管理」などが20%を超えているという点だ。政府が旗を振る「働き方改革」に取り組む企業も増えてきており、これらを実現するためのWeb会議や勤怠管理をクラウドサービスで活用する動きが広がってきているものと思われる。

利用中のクラウドサービス・SaaS・サービスカテゴリー(2017年)
図1 利用中のクラウドサービス・SaaS・サービスカテゴリー(2017年)

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