業務用PCの利用状況(2017年)/後編:IT担当者300人に聞きました(2/3 ページ)
キーマンズネット会員449人人にアンケート調査を実施した。業務PCのWindows 10移行プランや代替案など実態が明らかになった。
Windows 10移行は「自力」か、ベンダー任せか
それではどのような方法で、Windows 10への移行を進めているのか。業務アプリケーションのWindows 10対応について「対応済み」「対応予定がある・計画中である」と回答した人にその方法を聞いた。
1位は「既存の業務アプリケーションに、自社で独自対応」で58.4%、2位は「既存の業務アプリケーションに、提供ベンダーが対応」で54.5%、3位は「業務アプリケーションのリプレース」で20.5%、4位は「仮想化を使った業務アプリケーションの延命措置」で11.5%、5位は「SaaSなどのサービスへの移行」で6.6%と続く結果となった(図2)。
業種別で見ると、比較的ITリテラシが高いと考えられるIT製品関連業や非IT系製造業では自社で業務アプリケーションを改修する割合が高く、流通・サービス業やその他業種ではベンダーの対応を待つ傾向が強かった。また、流通・小売業では、業務アプリケーションそのもののリプレースを検討する回答者の割合が高くなっている。
多くは自社および提供ベンダーと協力して、既存アプリケーションを残したまま対応できるように改修していく方法を採用しているようだ。一方で全体の1〜2割ほどの企業でWindows 10への移行をきっかけに業務アプリケーション自体をリプレースしたり、SaaSにサービス移行したりするケースもあった。
OS移行では、既存業務システムとの互換性はもちろん、端末やWebブラウザが変わることでUIや操作性も変わってしまい、社内外から問い合わせが増えてしまったりマニュアルやFAQを更新する必要があったりするなど、対応項目は多岐にわたる。特にWindows 10ではアップデートの仕組みが大幅に変わったこともあり混乱が起こりがちだ。対応策は慎重に検討しておく必要があるだろう。
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