Windows 10移行実態、ベンダー都合にユーザーはうんざり?:7つのITトピックス 2018(2/2 ページ)
「Windows 7」の延長サポートが2020年1月14日に終了する。「Windows 10」への移行が急がれるが、既存システムの利用に影響が発生することも多い。1549人に聞いた。
Windows 10移行、ベンダーのロードマップに合わせる必要がないという声も
Windows 10への移行で企業が懸念を持つことは何なのだろうか。
調査によると「社内システムやアプリケーションの互換性」(68.9%)が断トツで多く、次いで「移行に伴う作業負荷」(35.3%)、「社内システムやアプリケーションへのパフォーマンス影響」(28.9%)、「アップデート方法の選択(CB/CBB/LTSBなど)」(22.9%)、「ライセンスコスト」(20.3%)が20%以上の票を集めた(図3)。
社内システムやアプリケーションの互換性、あるいはパフォーマンスに影響があることを懸念する企業は多いようだ。先にも述べた通り、これらの検証および導入には多くの時間を要するケースも多い。また、22.9%の方が懸念と回答したアップデート方法の選択についても、これまでと異なるので注意が必要だ。
Windows 10では、機能アップデートにおいて「Semi-Annual Channel Targeted(旧CB)」や「Semi-Annual Channel(旧CBB)」「Long-Term Servicing Channel (旧LTSB)」といった3通りの手法から選ぶ必要がある。Semi-Annual Channel Targetedは最新のリリース内容が、リリースされたタイミングで自動的に適用されるモデルだ。
また、Semi-Annual Channelは発表されたアップデートに対し、Semi-Annual Channel Targetedの4カ月後れで提供されるというもの。この間にアップデート内容を自社に影響がないか検証を行い、適用準備ができる。一方、Long-Term Servicing Channelは基本的に機能アップデートを行わないことが前提のデバイス――例えばミッションクリティカルな基幹システムや業務特化型の専用デバイスといったものに、頻繁なアップデートを施さないよう設定するものだ。情報システム部門は注意して選択、管理する必要がある。
最後に、Windows 10に移行しないと回答した方にその理由をフリーコメント形式で聞いた。最も多かったのは「社内システム、業務アプリケーションが対応していないため」といった回答が多かった。次いで多いのは「Windows OSはコストがかかり過ぎる」「予算不足のため」といったコストに関する回答が多かった。また、その他には「現在、様子見の状態である」「ベンダーの製品ロードマップに合わせる必要がない」「現状のOSで問題ない」「BYODなので、会社としての取り組み計画はない」といった回答も見られた。
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