IT関連の資格取得状況(2018年)/前編:IT担当者300人に聞きました(2/3 ページ)
今回の調査では、読者332人を対象にIT関連資格の取得有無や勤め先の資格支援制度などを聞いた。併せて、現在保有する資格やこれから取得したい資格についても尋ねたところ、人気が高いのはあの資格だった。
企業の資格取得支援制度の整備状況と従業員が"求めるもの"
IT関連資格を保有する優秀な従業員を確保するため、資格取得の支援を行う企業もある。調査によると全体の56.3%の企業で支援制度を設けており、全体的に半数程度は制度が整っている状況にある(図2)。
支援制度の内容は「試験に合格した場合、会社が受験料を全額負担」47.1%や「合否にかかわらず、会社が受験料を全額負担」24.1%などに見られる“受験料を企業が負担するケース”と、「資格習得に必要なセミナー参加費用を会社が負担」23.5%、「資格習得に必要な書籍購入費用を会社が負担」18.2%に見られる“資格取得までの学習費用を負担するケース”に分けられる(図3)。その他にも「合格時に報奨金として一時金が支給される」「試験に合格した場合、受験料とは無関係に一定金額付与、合格者の部署に会合費用の一部を負担」といった意見も多数寄せられ、合格時に一定の評価を与える企業も多いようだ。
2017年の調査結果を見ると「資格を取得すると受験料を負担してもらえる」が56.5%であったのに対し、今回の調査結果では「試験に合格した場合、会社が受験料を全額負担」47.1%、「試験に合格した場合、会社が受験料を一部負担」20.9%とあり、合計すると約68%の企業が資格取得時に何らかの形で受験料を負担する結果となった。2017年の結果と比較すると11.5%の伸びとなり、資格保有率の増加につながる一つの要因とも考えられる。
反対に資格取得支援制度に対する要望や課題点を聞いたところ、「会社からの支援が受けられる対象資格が限定されているため、定期的に見直しや対象範囲を広めるなどを考えてほしい」といった声や「資格取得に対する対価は合格一時金ではなく、昇給など給料に反映して欲しい」といった声が挙がった。
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