ERPの導入状況(2018年)/前編:IT担当者300人に聞きました(1/2 ページ)
主要パッケージ製品やバックエンドのサーバ製品の保守サポート終了やクラウドサービスの隆盛など、ERPを取り巻く環境は節目を迎えつつある。加えて工数やコストを抑えて導入できるクラウドERPの選択肢も増えてきた。約1年前の調査と比較して変化はあっただろうか。
キーマンズネットは2018年11月28日〜12月13日にわたり、「ERPの導入および運用の課題」に関する調査を実施した。全回答者数191人のうち、情報システム部門が44.0%、製造・生産部門が13.6%、経営者・経営企画部門が8.4%、営業・販売部門が7.3%などと続く内訳であった。
前編の今回は、ERPの「導入状況」や「導入形態」「現在利用している環境」などについて2017年に行った調査と比較した。なお、グラフ内で使用している合計値と合計欄の値が丸め誤差により一致しない場合があるので、事前にご了承いただきたい。
前年から導入率が9.6ポイント増、リプレースや新規導入の兆し
主要パッケージ製品やバックエンドのサーバ製品の保守サポート終了やクラウドサービスの隆盛など、ERPを取り巻く環境は節目を迎えつつある。加えて工数やコストを抑えて導入できるクラウドERPの選択肢も増えてきた。こうした背景もあり前回実施した調査と同様に、まずは導入状況やリプレースの意向を聞いた。
今回の調査では「使っているがリプレースの予定はない」38.7%、「使っており、リプレースの予定がある」14.7%、「Excelなどで代用しているので不要」12.6%、「業務上、必要がない」11.5%、「必要性は感じているが導入予定はない」10.5%、「必要な機能だけ個別に利用している」6.8%、「新規に導入予定がある」3.7%と続く結果となった(図1)。
まとめると全体の6割は何らかのシステムを導入済みで、新規導入予定を含む18.4%が導入検討中となる。なお母数が少ないためあくまでも参考値だが、従業員規模別で見ると5000人以上の企業では27.3%、1001〜5000人以上の企業では19.1%、1000人未満では15.5%がリプレースないしは導入予定だった。
この結果を2017年10月に行った同調査と比較すると「導入済み」の割合が9.6ポイント増加したことに加え、「使っており、リプレースの予定がある」割合が9.2%から14.7%へ5.5ポイント、「新規に導入予定がある」割合が2.3%から3.7%へ1.4ポイントとそれぞれ増加したことが分かった。
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