検索
特集

企業におけるデータ利活用の実態(2019年)/前編(1/2 ページ)

「データ経営」などという言葉がもてはやされるが、果たして一般企業では十分にデータを生かせる状況ができているだろうか。前年の調査結果と変化はあっただろうか。定点観測の結果を見る。

PC用表示 関連情報
Share
Tweet
LINE
Hatena

 キーマンズネットは2019年4月11〜25日にわたり「データの活用状況に関する意識調査」を実施した。全回答者数194人のうち、情報システム部門は35.6%、製造・生産部門が18.0%、経営者・経営企画部門が7.7%、営業・販売部門が5.2%などと続く内訳であった。

 今回は「必要なデータを必要なタイミングで不自由なく利用できているか」や「データを利活用できていない理由」「データ活用におけるシステム面での課題」などを中心に、企業におけるデータ利活用の実態を把握するための質問を展開した。なお、グラフ内で使用している合計値と合計欄の値が丸め誤差により一致しない場合があるので、事前にご了承いただきたい。

 調査では全体の約7割が「業務で何らかのデータを利活用する立場」にあり、特に中小企業でデータ利活用のニーズが増加しているものの、実際はデータ利活用のためのデータ収集や分析までの施策どまりでなかなか利活用フェーズまで進んでいないことなどが明らかになった。以下詳細を見ていく。

7割が「業務でデータを利活用する立場」にあると回答、中小企業を中心に増加

 はじめに回答者が「業務で何らかのデータを利活用する立場にあるかどうか」を聞いたところ、全体で「ある」が70.1%と7割を占めた(図1-1)。この結果を2017年12月に行った同様の調査と比較すると2.2ポイントと微かに増加傾向にあるが、約7割が業務上データを利活用する立場にあるという傾向に大きな変化はなかった。一方、従業員規模別に見ると100人以下の中小企業では76.3%、101〜1000人の中堅企業では72.5%、1001人以上の大企業では65.5%と従業員規模が小さくなるに従い。その割合が高くなっていた。前回調査時までは反対に従業員規模が大きくなるにつれ割合が高くなる傾向にあったが、ここ1年半で逆転し従業員規模が小さな企業でもデータの利活用を行う立場の方が増えていることが分かった。

 次に全体の7割を占めるデータ利活用する立場にある担当者に対して「今の業務環境で必要なデータを必要なタイミングで不自由なく利用できているか」を尋ねた。その結果「必要なデータを必要なタイミングで自由に利用できている」が53.7%、「利用できていない」が46.3%となり、ほぼ二分している状況あった。この傾向はおおむね前回調査時と変わっていない。

図1-1 業務でデータを利活用する立場にあるか
図1-1 業務でデータを利活用する立場にあるか
図1-2 必要なデータを必要なタイミングで不自由なく利用できているか
図1-2 必要なデータを必要なタイミングで不自由なく利用できているか

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

       | 次のページへ
ページトップに戻る