「スマートフォン」シェア(2019年第1四半期)
IDC Japanは、「2019年第1四半期国内携帯電話・スマートフォン市場実績値」を発表した。2019年春に発表された「分離プラン」は携帯電話、スマートフォン市場にどれだけ影響を与えたか。
IDC Japanの調査によると、2019年第1四半期(1〜3月)の出荷台数は、前年同期比26.5%減の713万5000台となった。
減少の要因は、アップルのiPhoneの出荷台数が前年同期比30.3%減の330万2000台に落ち込んだことに加え、Android系の出荷台数も前年同期比23.0%減の367万1000台と伸び悩んだと考える。減少した理由として、2019年春に発表された「分離プラン」により、各キャリアが流通在庫処分のために調達台数を大幅に減らしたことや、アップルのiPhoneの成長が一段落したことが考えられる。
携帯電話のベンダー別市場占有率(出荷台数ベース)を見ると、1位のベンダーは46.3%と全体的に前年同期よりも出荷台数が落ち込んだもののトップを維持している。次いで、2位は16.2%、3位は9.1%、4位は7.8%、5位は6.2%と続いた。スマートフォンの出荷台数は、前年同期比26.7%減の697万3000台となった。
高機能化、多機能化により、スマートフォンの一括購入価格は上昇を続けている。この状況に対して、菅原 啓氏(IDC Japan PC,携帯端末&クライアントソリューションのシニアマーケットアナリスト)は、「5G通信規格の開始に伴い、スマートフォンの価格はさらに上昇する可能性がある。今後各キャリアで開始が予定される『端末と契約の分離』料金プランが市場にもたらす影響について、注意深く見守る必要がある」と述べている。
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