ソレジャナイ? 私たちが本当に望む令和時代の働き方、休み方を調査してみたら
制度やルールは整いつつあるが、果たして労働者のニーズに合っているのか。全国の20〜50代にホンネを聞いてみたら、予想外の結果になった。私たちが本当に望む令和時代の働き方、休み方とは。
1000人に、働き方改革についてのホンネを聞いてみたところ、働き方改革がうまくいっている、という声はたった3.4%、「どちらかというと成功していると思う」という声を含めても、成果を実感する声はたったの3割程度だった。さらに、理想の働き方を聞いてみると、「令和時代の休み方」の法則が見えてきた。
今回の調査はビッグローブが実施したもの。スマートフォンを所有する全国の20代〜50代の男女1000人が対象だ。
働き方改革、成功は……「していない」が6割超
まず、「現時点で働き方改革が成功していると思うか」と聞いたところ、「成功していると思う」と回答した割合は3.4%、「どちらかというと成功していると思う」は27.6%で、働き方改革が成功していると考える人は3割だった。これに対して「どちらかというと成功していないと思う」と回答した割合は36.4%、「成功していないと思う」は32.6%だった。
法規制などがあったにもかかわらず、効果があった施策は「なし」が多数派
「働き方改革で効果があったもの」を聞いた問いには、回答率が高かったものから順に、「休暇取得の増加」(33.1%、複数回答)、「労働時間の削減」(18.3%)、「夏期休暇等の長期化」(10.0%)、「男女平等の推進」(9.3%)、「週休3日制の推進」(7.2%)が挙がった。ただし、「あてはまるものはない」も48.5%あった。
回答者が本当に求めていたのは、労働時間の削減よりも……
ここまでで、効果的な施策が「ない」とした回答者が多数を占めたが、では彼らは何を求めているのか。全員に「今後、働き方改革として進めてほしいもの」を聞いた結果は意外なものだった。
具体的には、「休暇取得の増加」と回答した人の割合が最も高く29.9%(複数回答)。次いで、「週休3日制の推進」(23.0%)、「夏期休暇等の長期化」(19.5%)、「労働時間の削減」(18.0%)が続いた。
働き方改革というと、残業時間削減、ひいては労働時間の短縮と生産性向上がメインテーマと考えられるが、労働者側の意見としては、労働時間の削減よりも休暇を増やしたい、という意見が多かったことになる。
調査では「週休3日制についてどう思うか」という設問もあった。それによると「賛成」と回答した割合は45.5%、「やや賛成」は34.5%で、8割が肯定的だった。これに対して「やや反対」は13.9%、「反対」は6.1%だった。
できれば「2・1・2・2」で働きたい
週休3日制に賛成する800人に「賛成の理由」を聞くと、「毎日の仕事で疲れるのでゆっくり休みたいから」が最も回答割合が高く40.4%(複数回答)。次いで、「趣味を充実させたいから」の39.3%、「家族と過ごす時間を増やしたいから」の33.1%が続いた。
週休3日制になった場合、土曜日と日曜日に加えて休みたい曜日は「水曜日」が最も多く、51.7%の人が挙げた。労働のペースとしては、2日働いて1日休み、2日働いて、土日の2日間を休む、という「2・1・2・2」を理想とする回答者が半数以上となった。
現在の日本の休日制度はレジャーなどの消費拡大を狙った「ハッピーマンデー」による3日間の連休が中心だが、実際には飛び石で1日を休みにしたい、という声が多かったことになる。
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