面倒な確定申告、簡単に書類を作成するには? 電子申告のポイント
2019年分の確定申告が2020年2月17日から始まった。新型肺炎(COVID19)流行の懸念もあり国税庁は電子申告を推奨、2020年分からは電子申告優遇措置も始まる。
2019年分の確定申告が2020年2月17日から始まった。確定申告といえば、面倒な書類作りや税務署で何時間も待たされることなどが風物詩になっている。今回の確定申告では、新型肺炎(COVID-19)の流行の懸念もあり、国税庁がWebサイト上で、電子申告(e-Tax)を活用しなるべく来庁せずに手続きを済ませるよう呼びかけている。
2020年分から電子申告で控除額10万円上乗せ
スマートフォンとマイナンバーカードを活用した申告方法の開始といった電子申告の整備拡充が進む。確定申告開始初日に記者発表会「freee 確定申告 SWITCH 2020」を実施したfreeeの鈴木幸尚氏(ユーザー事業本部 個人事業部 部長)は「確定申告は面倒で大変なものというマイナスイメージが先行している。ソフトの活用を推進し、苦手意識を減らしていきたい」と意気込む。
電子申告には経費の領収書や売り上げを示す書類、支払調書の提出だけでなく、社会保険料を払っていれば控除証明書、住宅ローンを支払っていれば住宅借入金残高証明書など多くの書類の準備を必要としている。国税庁がWebサイト上で提供する無料ソフト「確定申告書等作成コーナー」で申告書や決算書、収支内訳書の作成が可能だが、ソフトへの入力は手作業のため手間と時間がかかり、会計に関する専門知識を要する場合もある。さらに、準備すべき書類についても会計に詳しくなければ判断が難しいという。
「2020年分(申告は2021年2〜3月)確定申告から、政府の電子申告優遇措置により控除額が10万円上乗せされる。今のうちから電子申告のステップに慣れるために手順とポイントを確認しておいてほしい」(鈴木氏)
確定申告でありがちな疑問を解消
同発表会に登壇したリライル会計事務所代表の野口五丈氏(公認会計士)によると、領収書を経費として申告する際の勘定科目が分からないという人も少なくないという。鈴木氏は「申告における入力量は申請者ごとに異なるため参考値だが、確定申告にfreeeの会計ソフトを用いたところ入力時間を50分の1に削減できた。同ソフトでは領収書の画像データから自動で勘定科目を呼び出して自動で入力しているため、簡単かつ効率よく書類を作成できる」と話す。
記者発表会には確定申告初心者として吉本興業所属のお笑い芸人、かまいたちと鬼越トマホークの2組も登壇し、同ソフトをデモ体験した。発表会では、レシートをスマートフォンのカメラで読み取って自動入力する機能と、ふるさと納税の有無や扶養家族の有無など「○か×か」で答えることで必要申請書類を作成する機能を体験した。また、同社は電子申告の準備についてガイドする「電子申告開始なび」を新たに提供開始した他、自社サイト上で確定申告について基礎知識を解説する「確定申告の基礎知識」を設けている。確定申告について基礎知識の解説を設けている。
野口氏によると、領収書が経費に当たるかどうかの判断に迷う人も多いという。判断のポイントは業務に直接的に必要なものかどうかだ。「例えばお笑い芸人の方であれば、テレビの撮影で汚れた衣装を買い替えるなどの衣装代も経費として申請ができます」と野口氏はアドバイスした。
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