6割超が出社して仕事始め 2022年の働き方の理想と現実、働き方意識調査
長引くコロナ禍において2022年の働き方はどう変化するのだろうか。 社会人の働き方に関する意識調査の結果が発表された。
ライボが運営するキャリアや就職、転職全般に関する研究や各種調査を担うJob総研は2022年1月6日、「2022年 働き方意識調査」の結果を発表した。同調査は、2022年の働き方に対する新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響度などについて調べたものだ。調査期間は2021年12月24日〜2022年1月4日で20〜69歳の社会人を対象に実施し、667人から有効回答を得た。
2022年の仕事始めについては、「1月4日」との回答が最も多く46.9%を占めた。次いで「1月5日」が27.3%だ。仕事始めの勤務形態については、「出社必須」が41.2%、「必須ではないが出社」が20.1%で、6割超が出社して仕事始めを迎えたことが分かった(図1)。
2022年の働き方の理想と現実 テレワーク継続希望者と出社率の実態
2022年の働き方については、「テレワークを増やしたい」(31.8%)「出社頻度を減らしたい」(26.5%)「テレワーク必須が良い」(18.1%)と、オンラインによる働き方を希望する回答の割合が76.4%となった。対して2022年の働き方の実態(2022年1月の予定)を問うと、「出社頻度が増える」(32.1%)「出社必須」(19.3%)「テレワークが減る」(9.7%)という回答が集まった。出社の勤務形態という回答が合計61.1%となり、従業員の理想と現実の働き方に差があることが分かった(図2)。
一方、2021年の働き方に対する新型コロナウイルス感染症の影響については、71.3%が働き方に影響したと回答した。内訳は、「大きく影響した」が43.6%、「やや影響した」が27.7%。2022年も、2021年からは微減するものの、多くの人の働き方に新型コロナウイルス感染症は影響を及ぼしそうだ。2022年の予測について「大きく影響する」と回答した人の割合は23.7%、「やや影響する」は38.8%だった。
2021年は、新型コロナウイルス感染症対策としてテレワークを実施する企業が大幅に増えた。こうした2021年の働き方に「大変満足」と回答した割合は20.8%、「やや満足」は38.1%だった。中でも30歳代の満足度が最も高く、50歳代が最も低かった。
回答者による自由コメントでは、長引くコロナ禍で多様化した働き方と今後について、以下のような意見が寄せられた。
- リモートが基本で、必要に応じて対面で話すようにメリハリをつけた働き方を続けていきたい
- オンラインでの仕事が増えれば転勤による退職がなくなるので良いと思う
- もはやオンラインでの業務は当たり前になりつつあるのにコロナ前の働き方に戻す理由があるのか
世間ではオミクロン株の市中感染も認められ、COVID-19の感染が再拡大傾向にある。今後の勤務形態がどう変化するか注視したい。
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