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改正電子帳簿保存法の認知度が大幅に向上 調査で分かった各企業の具体的な対策

2022年1月に改正された電子帳簿保存法。ペーパーロジックが実施した調査によると、2021年10月よりも改正内容などの認知度が大幅に向上したようだ。改正内容に対して企業はどのような対策を取っているのだろうか。

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 ペーパーロジックは2022年3月8日、「電子帳簿保存法改正」に関する意識調査の結果を発表した。今回の調査は2021年10月に続いて実施したものだ。調査によると、2022年1月に改正された電子帳簿保存法の認知度は、前回の調査よりも高まっていた。

 今回の調査で、2022年1月に電子帳簿保存法が改正されたことを「知っている」と回答した割合は、前回調査よりも18.3ポイント高い79.2%。その内、改正電子帳簿保存法の内容を「知っている」と回答した割合は77.0%だった。


改正された電子帳簿保存法7条(旧10条)の認知度(出典:ペーパーロジックのプレスリリース)

 電子取引に関する電磁的記録の保存義務について定めた改正電子帳簿保存法7条(旧10条)の具体的な内容を「知っている」と回答した割合は、前問で改正電子帳簿保存法の内容を「知っている」と回答した人の95.5%を占めた。


電子取引にかかる電磁的記録の保存義務に関する具体的な内容(改正電子帳簿保存法7条)の認知度(出典:ペーパーロジックのプレスリリース)

「財務省令で定められた電子取引の保存ルール」への対策は?

 改正電子帳簿保存法では、電子取引を実施した際の見積書や請求書を、財務省令が定めるルールに従って保存する義務がある。前問で、改正電子帳簿保存法7条の内容を「知っている」と回答した人のうち96.9%が、電子取引の際に必要な対策を実施していた。この値は、前回調査よりも37.4ポイント高かった。具体的にどのような対策を取っているのだろうか。


財務省令で定めるルールに従って対策を取っているか(出典:ペーパーロジックのプレスリリース)

 具体的な対策としては、半数以上が新たなシステムの導入に踏み切ったようだ。「新しいシステムの導入」を挙げた人の割合が54.9%で最も高く、次いで「既存のシステムで対応」が30.6%、「事後処理規定を定めて運用」が14.5%だった。


改正電子帳簿保存法7条への対策(出典:ペーパーロジックのプレスリリース)

 その他、「電子保存の内容を社内教育」や「猶予期間を生かして規定見直し」などを実施する企業もあるようだ。前問の選択肢以外で取っている対策について、自由回答で下記のような意見が挙がったという。

具体的な対策の自由回答を一部抜粋(出典:ペーパーロジックのプレスリリース)

  • 電子保存の内容を社内教育
  • 猶予期間を生かして規定見直し
  • 電子契約システムの活用
  • ペーパーレス運動。
  • 新しく電子帳簿用のフォルダを作成してルールに沿って保存
  • バックアップサーバの構築
  • ファイルサーバの整理保存場所の棚卸し

 一方、電磁的記録の保存義務の要件を満たして、簡単に保存などができるサービスについて、「とても欲しい」と回答した人の割合は46.4%、「やや欲しい」は37.3%で、大半の人がこうしたサービスに興味を持っていることが分かった。


電磁的記録の保存義務の要件を満たして簡単に保存等ができるサービスがあれば欲しいと感じるか(出典:ペーパーロジックのプレスリリース)

 ペーパーロジックは今回の調査を受け、「2022年1月に電子帳簿保存法が改正されたことで、企業の管理部門で大幅に認知度が高まったことが判明しました。改正電子帳簿保存法7条について対策済みの企業の回答からも伺える通り『新しいシステム』を対策方法として導入している企業が多く、今後対策を進めている企業もシステム導入に追随する傾向が高まると予想されます。猶予期間として設けられた2年間の対応期間に『法令対応済みの電子保存サービス』の利便性を試してみてはいかがでしょうか」と提案する。

 なお、本調査は東京都内の従業員数1000人以上の企業に勤め、電子取引をする法務・経理・総務部門に所属の110人を対象に実施したものだ。

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