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Amazonが“1番キャリアアップできる”企業でも従業員から不満噴出の理由

LinkedInが毎年発表している「キャリアアップに最適な企業ランキング」において、Amazonが2年連続でトップを獲得した。それでも従業員から不満が不出している、その理由とは。

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HR Dive

 LinkedInが毎年発表している「キャリアアップに最適な企業ランキング」において、Amazonが2年連続でトップを獲得した(注1)。2位以降は、Alphabet、Wells Fargo、JPMorgan Chase、Walmartが続く。

 Amazonが1位を獲得したことについて、LinkedInはAmazonが直近で実施した「アソシエイト」や「コーポレートおよびテクノロジー従業員の賃上げ」(注2)、「研修への投資」を評価した。また、Amazonが最近拡充した「キャリア選択プログラム」を挙げ(注3)、時間給の従業員が大学の学費を全額支給されるようになったと紹介した。

 Amazon以外でも、AlphabetやAT&Tのような企業の柔軟な福利厚生が挙げられた。Amazonと同様に、WalmartとWells Fargoは、研修とキャリア開発への投資で高い評価を得た。LinkedInは、JPMorgan Chaseが最近の利益を利用して従業員の給与を引き上げると同時に、自閉症の候補者や犯罪歴のある候補者を受け入れるように採用戦略を変更したと述べている。

キャリア支援が手厚くてもAmazon従業員は待遇に不満、なぜ?

 Amazonは、2019年に発表した6年間のトレーニング投資コミットメントのほぼ半分を終え(注4)、ますます「キャリア選択」の社外発信に傾注している。

 2022年、同社は140の国や地方の学術機関との提携を発表し(注5)、時間給労働者の英語スキルなどの研修を拡充した。また、難民や移民の従業員を対象とした人道的プログラム「ウエルカムドア」(注6)の一環として、第二言語としての英語能力のトレーニングを難民の従業員に提供している。

 一方で、同社の尽力するキャリア選択や教育給付プログラムが、従業員に多くの価値を提供するかどうかが疑問視されている(注7)。

 Protocolは「従業員が給付を利用して取得できる学位の種類を雇用主が選択できることや、従業員が教育活動に専念する時間が足りない可能性が指摘されている」と報じた。

 スタテンアイランドにある施設のAmazonの従業員は最近、会社初の組合を結成することに賛成した(注8)。 組合の支持者は、要求のリストの中で雇用の安定や賃金、労働条件の改善を挙げ、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)パンデミックにおける健康と安全のプロトコルについてAmazonを批判した。

 AmazonはWalmart(注9)やTarget(注10)などの小売業者との競争に直面している。両者はいずれも従業員向けの教育支援プログラムを拡大している。

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