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若手社員が辞めたくなる一番の原因は? 企業が取るべき5つの対策

Z世代やミレニアル世代といった若手の人材が労働力の中心になりつつある。今後は、こうした貴重な労働力を「手放さない努力」がさらに重要になるだろう。

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HR Dive

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックは従業員の生活に大きな影響を与えた。特にZ世代とミレニアル世代など若い世代への影響が大きい。コロナ禍の到来によってキャリアアップは困難になり、友人や家族、同僚と関われなくなったことで、良好な精神状態を維持するために不可欠な社会的交流が失われた。さらに悪いことに、メンタルヘルスのサポートが最も必要とされる時に受けられないことが多くなった。

 Vitality Groupの職場調査で、世代間でギャップがあることが分かった。職場において、ベテラン層の幸福度はパンデミック以前に戻ってきているが、Z世代とミレニアル世代の27%は自身のメンタルヘルスの状態と幸福度を「やや悪い」または「非常に悪い」と評価した。

 この世代間のギャップを調べたところ、新入社員はベテラン社員と比べてテレワークのメリットをそれほど実感していないことが分かった。さらに、Z世代とミレニアル世代は、上司による健康面のサポートを重視するが、上司からのサポートは著しく少ないと感じていることが明らかになった。

若手の人材を“離さない”ために企業が取るべき5つの対策

 企業は大量辞職(the Great Resignation)に直面し、人材の獲得と維持に苦慮している。今の状態を放置すれば、若い世代が仕事を辞める結果を招くだろう。調査では、Z世代とミレニアル世代の30%が今後6〜12ヶ月の間に退職する可能性が「中程度」または「非常に高い」と答えたのに対し、ベビーブーマー世代とX世代ではその割合は18%にとどまった。

 組織による若い世代のウェルビーイング(幸福度)のサポートは大きな課題だ。では、雇用主は一体何をすべきなのか。これから5つのポイントを挙げて説明する。

テクノロジーを駆使した戦略的アプローチ

 若い世代は、メンタルヘルス面で苦労している。メンタルヘルスのサポートを強化することは、若い世代の人材を引き付け、定着させるために非常に重要だ。テクノロジーを駆使してサポートを強化し、従業員が必要な時に必要なサポートが受けられ、その恩恵を可視化する必要がある。パーソナライズされたエビデンスに基づいた取り組みや、インセンティブを付与するなどして必要な時に必要なケアができる取り組みが求められる。

健康的なハイブリッドワークの職場環境と方針の策定

 新入社員がテレワーク中に自身の健康管理や責任管理に苦労しているのを見てきた。調査から、雇用主は従業員に対して最大限の柔軟性を確保する必要があるということが浮かび上がってきた。つまり、従業員に自身の健康確保のための時間を与えるということだ。これには、社会的なつながりや運動、屋外での活動、充電時間の確保などが含まれる。

 勤務時間に定期的にウェルビーイングプログラムを実施し、若手社員や新入社員に参加インセンティブを与えることも効果的だ。また、組織にウェルビーイング文化をつくる専門家と連携することも有効だ。

エントリークラスの管理職をサポートする

 コロナ禍は、管理職にとっても困難な課題となった。管理職の多くは、生産性とモチベーションを維持し、従業員とつながりを保ち続け、深刻な状況を乗り越えることに苦労してきた。

 新入社員は同様の問題に直面しながらも、必要なサポートを受けられずプレッシャーを感じている。また多くの新入社員は変化に対応し、組織の縮小をカバーするために大量の仕事をこなさなければならない状況に置かれている。

 コロナ禍が続く中で、管理職がどのように新入社員をサポートするかを継続的に見続け、「新入社員の健康をサポートできているか」「健康活動やワークライフバランスが取れているか」を確認することが重要だ。

従業員同士のつながりを維持する

 特にテレワークやハイブリッドワークで就業する新入社員に対して、デジタルでも物理的にも、リーダーや同僚と関わる時間をつくる努力が必要だ。若手社員がテレワークで孤立した場合、リーダーや同僚とつながる時間や場所をつくれるか否かが大きく左右する。例えば、リーダーとの定期的なカジュアルミーティングなどだ。ウェルビーイングの旗振り役とともにテクノロジーを活用しながら、従業員同士でつながる機会を提供する必要がある。

長期的かつ持続可能なパフォーマンス向上のための職場づくり

 若い世代は、自分たちのウェルビーイングに配慮する会社を望んでいる。彼らは、成長を重視し、柔軟性や人との連携性、一体感あふれる職場を求めている。こうした点を職場に取り入れることで、若手社員を引き付け、定着させ、世代間ギャップを解消できるだろう。また、長期的なパフォーマンスの向上にもつながり、「組織を未来に適合させる」という意味もある。

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