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職場でメタバースを活用する際“オフラインの有害”を反映しない方法

メタバースはOJTや従業員の社交の場として活用できるという声が高まっている。具体的な活用方法や実現状況、人事や従業員が注意すべきポイントを解説する。

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HR Dive

 メタバースは「未来の仕事の形」だという声がますます高まっている。コンサルティング企業のKPMGの調査結果によると、メタバースをゲームだけでなくOJT(On the Job Training)にも活用できると考える人が多く存在する。そして同じくらい多くの人が、メタバースを従業員の社交の場として使いたいと考えているようだ。

高まるメタバース活用への期待感

 KPMGは調査対象者を「メタバースユーザー」(潜在的ユーザー)と、「メタバースを利用する予定のないユーザー」に分類している。メタバースに対して、メタバースユーザーのうち92%が「友人や家族とのつながりにおいて価値を感じる」と回答している(注1)。また、ほぼ同じ割合の人が、「職業訓練、学校、高等教育などの学習機会を高められる」と考えていることが分かった。

 調査したメタバースのユーザー、見込みユーザー、さらには使用が未定のユーザーのほとんどが、メタバースが「出会いやつながり、ネットワークといった新しいビジネスチャンスの機会につながる」と認識している。

 KPMG Enterprise Innovationの米国の責任者、クリフ・ジャスティス氏は9月8日のプレスリリースで、「米国の成人はフィジタル(フィジカルとデジタルを掛け合わせた造語)世界でリアルライフ体験を作り出すことに適応している」と述べた(注2)。また、KPMGの幹部はメタバースの利用が人々の生活を追随して実現していることを示し、「銀行や遠隔医療、学習や仕事に至るまで、日常生活の多くがバーチャルへと移行している」と指摘する。

 また、メタバースのユーザー、見込みユーザー、さらには使用が未定のユーザーのほとんどが、「遠隔健康診断の予約」や「博物館や史跡のバーチャルツアー」「ショッピング」にメタバースを利用したいと考えていることが分かった。これらの選択肢のすぐ後にランクインしたのは、「ストリーミングコンサート」や「デジタルファッションショー」と並んで、「バーチャル企業会議」(65%)と「L&D」(65%)であった。

アメリカにおけるメタバースの利用動向

 2022年初め、アメリカ合衆国の経営学誌であるHarvard Business Reviewは、NextMeet、PixelMax、Microsoft(HoloLensと呼ばれるテクノロジーを使用)、Metaverse Learningなど、Meta以外に職場に革命を起こしている、アバターベースのバーチャルリアリティープラットフォームを年代別に紹介した。

 このレビューは、VR教育の可能性とともに、オフィスで同僚に「ばったり」出会うような(仮想)職場でのセレンディピティな出会い、神秘的なウェルビーイング空間、フードデリバリーの統合、ライブステータスの追跡など、HR以外の側面も強調している。

 メタバース分野で最も有名な、マーク・ザッカーバーグ氏のアバターユニバース「Meta」に懐疑的な社会評論家もいることから、メタバースと仕事の未来に関するこの新しい環境は興味深いものになっている(注3)。ゲーマーやCNNは、Metaのグラフィックの質の低さや技術的な限界を頻繁に報じている(注4、5)。The New York Times紙は、Metaのリブランド後の誇大広告が口先だけだとザッカーバーグ氏を継続的に非難している(注6)。

 人事部門について言うと、最高人事責任者は“職場文化の有害な側面”がどのようにデジタルに変換されるかを考慮する必要がある(注7、8)。例えば、メタバースにおけるセクシャルハラスメントは依然として大きな問題だ。この問題は、KPMGの調査対象者の約3分の1も同じように懸念している。

 コストについては、「Meta Quest 2ゴーグル」は400ドルの投資だが、人事担当者は、このL&Dテクノロジーに付随する学習曲線にも注目すべきだ(注9)。キャリアの専門家はHR Diveに、技術的適性の世代間格差は「リバースメンタリング(逆指導)」で解決できると語っている(注10)。

 このL&Dモデルでは、若い従業員が年上の従業員を、通常はテクノロジーの使い方や進歩的な文化的問題について教育する権限を与え、年齢差別を緩和できるという。

 あらゆるイノベーションやビジネスと同様に、人事担当者はメタバースが自分たちの組織に適しているかどうか、長所と短所を比較検討する必要がある。

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