「Microsoft 365」をフル活用する“お助け機能”まとめ読み
Microsoft 365の標準機能だけでは自社の課題を解決できない場合がある。その穴を埋めるものとして、サードパーティーはさまざまな“お助け機能”を提供する。日頃、業務で多忙なユーザーに向けて、情報をまとめた。
Officeアプリやクラウドサービス、セキュリティ、管理機能を組み合わせたスイート製品である「Microsoft 365」。開発元のMicrosoft以外にも、多くのサードパーティーがMicrosoft 365の標準機能ではカバーできないサービス間連携機能やアドオン機能などを提供する。
本稿では、2022年11月下旬から12月上旬にかけてリリースされた、サードパーティー製のMicrosoft 365向けアドイン機能や連携機能をひとまとめにしてお伝えする。
野良チームの乱立で困る管理者を助ける“Teams自動化ツール”とは
Teamsを利用する企業では、オンラインでのコミュニケーションが活発化するにつれて「チーム管理」が課題になりやすい。議論の活性化を狙って従業員にある程度の裁量を与えて運用をゆだねても、チームの乱立や“野良チーム”が生まれることもしばしばだ。
Microsoft 365向けアドオンを提供するビービーシステムは、Teamsのチーム作成申請を自動化する「SHINSEI for Microsoft Teams」をリリースした。同アドオンは、主に次のような現場の悩みを解消するものだ。
- チーム作成に決まりがないため、チームが乱立している
- チームが増え続け、ストレージを圧迫している
- チーム作成を管理部門の承認制に変更し、簡単な操作で申請可能にしたい
従業員はチームの目的や用途に応じてテンプレートから申請し、承認されれば自動的にチームが作成される。チーム作成のプロセスをワークフロー化でき、責任者管理のもとチームが作成されるため社内ルールに沿った適切なチーム運用が可能となる。
セキュリティ対応のメンドウを時短するOutlookアドイン
メールセキュリティベンダーのVadeが調査会社Vanson Bourneに委託して実施した調査によると、中小企業の69%が「深刻なセキュリティ脅威がメールセキュリティソリューションをすり抜けた」と答えたという。脅威を含むメールを受け取った従業員はIT部門にすぐさま報告する必要があるが、Vadeは「サードパーティー製メールセキュリティソリューションの多くはこのプロセスをカバーできているとは言えない」と指摘する。
これを受けて、VadeはMicrosoft 365向けAI搭載メールセキュリティソリューション「Vade for M365」に、セキュリティ担当者向けの「Microsoft Outlook」用アドイン「Reported emails」を追加した。Outlookを介して従業員からスパムまたはフィッシングに遭ったと報告されたメールを集約して優先順位を付け、ダッシュボードから修復可能にする機能だ。インシデント対応時間の短縮化を目的とする。
Vadeによれば、他のサードパーティーのメールセキュリティソリューションでは、管理者がメールを確認するには一度「Microsoft Exchange」にアクセスする必要があったが、Reported emailsはVade for M365にメールが集約されるため、その必要はなくなるという。
採用活動にかかるコミュニケーションコストを削減
コロナ禍を契機に社内コミュニケーションの非対面化が進み、チャットツールなどメール以外のコミュニケーション手段を導入する企業が増加傾向にある。社内のコミュニケーションコスト削減に向け、クラウド採用管理システム「ジョブカン採用管理」の開発元であるDONUTSは「Microsoft Teams」との連携機能をリリースした。
採用担当者と面接担当者との連絡など採用に関わる社内コミュニケーションをTeamsで完結でき、非対面の採用活動を効率化する。具体的には、求人の登録や選考日時の決定、選考フローの進捗(しんちょく)に関する通知などをTeamsで受け取ることが可能になる。
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