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あるITマニアがAWSのトレーニングでクラウド関連の仕事を得るまで

テクノロジーの進化は止まらないが、デジタル人材は常に不足している。あるITマニアの男性は「AWSのトレーニングがクラウド関連の職に就くための大きなサポートになった」と語った。

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HR Dive

 全米技能連合(National Skills Coalition)によれば、高度なデジタル技術がほとんどの仕事(約92%)に求められている一方で(注1)、多くの企業がデジタル人材不足に悩まされている(注2)。

 Amazon Web Services(以下、AWS)と提携した調査会社Gallupが2023年4月に発表したレポートでは、ロボット工学やエッジコンピューティング、量子コンピューティング、AI(人工知能)、ML(機械学習)、5Gなどが今後重要な技術として挙げられている(注3)。回答者(米国の経営者)の72%は、必要なデジタルスキルを持つ労働者を雇用することは「困難」だと答えた。

デジタル人材不足、AWSはどう解決する?

 同レポートは企業がデジタルスキルを持つ人材を求めていることを再認識するとともに、労働者がスキルアップの機会を求めていることも強調した。米国の労働者の約7割がデジタルスキルのトレーニングに「興味がある」と答えている。

 AWSはこの問題にどのように向き合っているのだろうか。同社のトレーニングでクラウド関連の職を得た男性の体験談とともに紹介する。

 AWSが従業員に提供するリスキリングプログラム「Upskilling 2025」の目標は、自身のキャリアを伸ばすために必要なスキルを従業員に与えることだ。同社の従業員が成長性の高い新しい仕事を確保するために12億ドルを投じ、無料のクラウドコンピューティングの講座にも数億ドルを投資するという、2本立てのアプローチだ。

社外にもトレーニングの機会を提供

 AWSは社外にも学習の機会を提供している。保険会社でクラウド関連のアナリストを務めるモ・メソアク氏もAWSのトレーニングを受けた一人だ。

 同氏のデジタル技術への興味は幼少期にさかのぼる。同氏は幼い頃、映画『WarGames』(注4)をよく見ていたと語る。1983年の映画ではマシュー・ブロデリックが10代のハッカーを演じ、戦争シミュレーションを実行する米国政府のスーパーコンピュータに誤って侵入し、核ミサイルに直接アクセスすることになる。

 「私はいつもコンピュータやテクノロジーに夢中だった。新しいテクノロジーが登場するたびに、その仕組みを調べ、どうすれば自分の生活が楽になるかを常に考えている」(メソアク氏)

 コロナ禍によるサプライチェーンの機能不全とその後の品不足に対応するため、メソアク氏はある製品の「在庫確認ツール」を作りたいと考えた。そのために、同氏は「AWS re/Start」と呼ばれる、2〜3カ月間の対面またはハイブリッド形式の学習プログラムを受講した。

 メソアク氏は基礎的なITスキルを習得しただけではない。AWS re/Startを受講したことで、AWS認定ソリューションアーキテクト試験(注5)に合格するために必要な知識の約70%を習得できたという。目標設定や面接突破のノウハウなど、IT以外のスキルも身につけることができた。

 「AWSのクラウドプラクティショナー資格の取得に加え、履歴書に関するアドバイスも受けた。同プログラムの講師は私が職を得るために不可欠な存在だった。このプログラムがなかったら、今の自分はなかったと思う」(メソアク氏)

 同社はオンライントレーニングプログラムの「AWS Skill Builder」も提供し、クラウドや量子コンピューティングに関する600以上のコースをそろえる。AIやMLに関する65以上のコースも提供する。

 AWS Training and Certificationのディレクターであるジェニー・トラウトマン氏は、AIがますます話題になり、さまざまな製品が提供されるようになった現在、技術に精通した人材のニーズは高いと指摘する。同氏は「AWSはスキルトレーニングが人生を変え、ビジネスを変え、コミュニティーを高揚させると信じている」と語った。

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