仕事でChatGPTが“使える”と思った時は? ユーザーが答えた活用シーン、トップ5
ChatGPTはプライベートのみならず、ビジネスでの活用も期待されている。全国のユーザーを対象に、仕事で“使える”と思ったChatGPTの活用シーンを尋ねたアンケート結果が発表された。
コンシューマーを中心に、またたく間に利用が広がった「ChatGPT」。インターネットで検索すると、さまざまな活用事例を紹介したWebサイトも見られる。IT製品ベンダーも生成AI(人工知能)の活用に意欲的なことから、今後は、ビジネスでの本格的な活用が期待される。
全国の20代以上の男女100人を対象に、「仕事でChatGPTを活用しているシーン」をテーマとしたアンケート調査の結果が発表された(調査主体:ACIL、調査時期:2023年5月11日〜18日)。
情報収取や要約だけじゃない、ChatGPTの便利な使い方
アンケート調査で寄せられた「仕事におけるChatGPTの活用シーン」について、トップ5を順に紹介する。まずは、5位からだ。
5位:仕事で行き詰まった際の「相談相手」として
聞きたいことを入力するとすぐに答えてくれる手軽さから、仕事で行き詰まった時の相談相手として活用しているとのコメントが寄せられた。
- 行き詰った時にその内容を聞くと、参考になる返答を返してくれることがある。行き詰った時は、その内容をそのままChatGPTで打ち込んでみる(20代女性)
- 仕事の方向性などで迷った時に二択で聞くと、高確率で自分が思っていた方を選んでくれて自信が持てる(30代女性)
- すぐに答えてくれるので、悩んだ時や集中力が切れてしまった時などによく活用している(20代女性)
4位:企画や計画などのアイデア出し
違う目線のアイデアが欲しい時や、企画、計画などのアイデアを出すために活用している人も多いようだ。
- 自分でアイデア出しをすると、どうしても同じようなものになりやすい。(ChatGPTは)違う目線のアイデアを提案してくれる(30代男性)
- 情報が知りたい時にきれいにまとめてくれるので、リサーチにはちょうど良い(40代男性)
- 商品の企画時に、さまざまなテーマをリサーチする手間を簡略化できる(30代男性)
3位:表やグラフなどの作成
ChatGPTは表計算やグラフなども正確に出力できることから、作業効率が上がるとの声も挙がった。
- Excelで表計算をする時に便利な使い方や関数を教えてくれると、作業効率が上がって助かる(20代女性)
- Excelで表などを作成時に関数を忘れた時や、全く知らない関数が出てきた時に利用している。今まではネットで検索していたが、スピード的にChatGPTの方が早い(50代男性)
- 名前の姓名を分割する時に、チャットGPTは正確に分けてくれるため助かる(30代男性)
2位:必要な情報のリサーチ
専門外のことでもおおまかな情報を集めてくれる便利さから、必要な情報のリサーチにChatGPTを活用している人も多いようだ。
- 自分の専門分野ではない業界をリサーチする時に、まず、おおまかな情報を得るために活用している(20代男性)
- 自分だけでは視野が狭く、選択範囲が少ないので、ChatGPTを利用して役立てている(30代女性)
- (自分自身の)疎いジャンルの情報でもある程度信頼できる情報を出してくれて、簡潔に分かりやすくまとめてくれる。詳しく知りたいときは、参考になるURLも教えてくれる(30代男性)
1位:ビジネスメールなどの文章の生成、校正
ChatGPTは整った文章を短時間で生成できるため、メール文章などのひな型の作成などで利用している人が一番多い結果となった。
- メールの文章やお礼状を作るのが苦手で、考えてる時間がもったいないと思っていた。AIで済ませられるものはAIに任せて、これからもどんどん活用していきたい(30代男性)
- 内容の真実性については人間の目によるチェックが必要だと思うが、きちんとした文法で整った体裁の文章を書くことについては非常に優れていると思う。下書きとして活用することで大幅に作業時間を減らすことができる(50代女性)
- 文章を作成する際に、謙譲語や尊敬語の間違えを減らしたいため使っている(40代女性)
- ビジネスメールなど、文章のひな型を簡単に作成できるのが良い。それを修正するだけで十分なので、ビジネスメールが苦手な私としては重宝している(50代男性)
その他の意見として、「文章の翻訳時に『ビジネスで使うことを想定して』などと指定することで、いろんな場面に想定した翻訳を数秒で導きだしてくれて、校正も最小限にとどめられる」などのコメントもあった。
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