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Googleはなぜ従業員に840万ドルを支払う羽目になったのか?

Googleが6517人の従業員に対して約840万ドルを支払うことになった。背景には同社が犯したミスがあるようだ。

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HR Dive

 Googleは2023年8月8日(現地時間、以下同)、6517人の従業員に対して836万9000ドルを支払うことで和解した(注1)。同社は2018年にも従業員に対して550万ドルを支払っているが、今回は何が起きたのだろうか。

Googleは何を間違えたのか?

 同社が約840万ドルもの大金を支払うことになった背景には、給料の支払いに関する同社のあるミスがあったようだ。

 2021年に提訴されたこの集団訴訟は米国カリフォルニア州法および公正労働基準法(FLSA)の違反に関するもので、同社が販売手数料と株式報酬の支払いを除外したことで正当な賃金の計算を誤り(注2)、残業手当が正しく計算されなかったと従業員たちは主張した。

 訴訟の当事者は、カリフォルニア州法に則って訴訟を提起したグループとFLSAに則って訴訟を提起したグループに分かれており、州内外の従業員が含まれていた。カリフォルニア州法に則って訴訟を提起したグループには、2017年12月22日から2022年6月5日まで同州で勤務し、その際に制限付き株式報酬または入社祝い金、もしくはその両方を受け取ったGoogleの全ての非免除従業員が含まれていた。FLSAに則って訴訟を提起したグループには、2018年12月22日から2022年6月5日まで勤務し、制限付き株式報酬または入社祝い金、もしくはその両方を受け取ったGoogleの従業員が含まれていた。

 この訴訟で原告の代理人を務めた2つの法律事務所のうちの1つ、Nichols Kasterの弁護士たちは「この計算ミスがあったことによって、時間給で働く従業員に対して適切な額の賃金が支払われておらず、Googleはその分の利益を得た」と指摘した(注3)。

 2023年3月の仮承認の後、カリフォルニア北部地区連邦地方裁判所は約840万ドルの和解金に関する決定を下した。

 この訴訟はGoogleに対して残業手当を請求する初めての訴訟ではない。2016年に人事関連の専門家に適切な報酬が支払われていなかったとする訴訟が人材派遣企業から提起され、2018年にこれに対してGoogleは約550万ドルを支払う旨を合意した(注4)。当時、訴訟を提起したGoogleのリクルーターの代理人を務めた法律事務所のマイケル・パーマー氏は「Googleは、リクルーターが報告できる労働時間を制限しており、同時に、業績目標を達成するために彼らが残業をしなければならないことを知っていた」と述べた(注5)。

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