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高い潜在能力を持つZ世代 能力を正しく引き出す3つの方法を解説

Z世代を過小評価している人は、単にZ世代の特徴を意識したコミュニケーションをできていない可能性がある。能力を正しく引き出す3つの方法を解説する。

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HR Dive

 新しい世代が成熟し、進歩を始めると、それ以前の世代が騒ぎ始める。リーダーシップを担うようになったZ世代も同じ状況に直面している。

 しかし実際は、Z世代には他の世代に比べて秀でている特徴が多く存在する。Z世代を過小評価している人は、単にZ世代の特徴を意識したコミュニケーションをできていない可能性がある。

 どのようにすれば、Z世代の能力を発揮できるのだろうか。

1. Z世代は管理職に向いている

 Culture Ampの報告によると(注1)、デジタルネイティブであることはZ世代のコミュニケーションスキルに悪影響を与えていない。また、対面ではなくリモートで学習や仕事を行うことも、彼らのコミュニケーションスキルに悪影響を与えていない。

 Culture Ampによると、Z世代管理職の直属部下の81%は「Z世代の管理職がパフォーマンスについて有益なフィードバックをくれる」と回答している。

 また、Z世代管理職の直属部下の59%は「誰かが役割を果たしていない場合、Z世代の管理職によって何らかの対処が行われている」と回答した。これは、35〜44歳の管理職の部下が同様に感じる割合よりも7%高く、45歳以上の管理職の部下が同様に感じる割合よりも11%高い数値である。

 Culture Ampのロール・トレイル氏(シニア データ ジャーナリスト)は、次のように述べた。

 「Z世代の管理職は、建設的なフィードバックの提供に長けている。たとえそれが、職場のほとんどの人にとって不快なスキルであったとしてもだ」

2. Z世代は意欲的だが、リーダーにはさらにサポートが必要

 上の世代が下の世代を怠け者だと決め付けるのは簡単だが、Z世代はそうではない。ただし、その年齢層の管理職と直属の部下との間にはモチベーションの違いがある。

 Culture Ampによると、25〜64歳の管理職の67〜69%が「他の企業で同じような職務に就く以上のモチベーションを自社が与えてくれる」と回答している。一方、Z世代の管理職は62%に低下する。

 また、Z世代の直属部下の71%が同じ意見を持っており、これは他の年齢層における管理職の部下が同じ意見を持つ割合よりも高い。

 Culture Ampによると、これらの違いは、幾つかの要因によるものだという。Z世代の管理職は、キャリアが浅く、初めてリーダーポジションに就いている可能性が高い。また、管理職になることは簡単ではない。「初めて管理職になった人は、昇進時に企業への感情が悪化する場合がある」とCulture Ampは指摘している。

 「これらの調査結果は、Z世代の管理職に対してより多くのサポートが必要であることを示している」とトレイル氏は述べた。人事部門は、従業員への献身的な姿勢を示したり、企業全体の業績を伝えたりするなどの方法で、Z世代のモチベーションを高められるという。

3. Z世代は透明性を求める

 意外な結果だが、Z世代の管理職を動かす要因の上位5つのうちの一つに「オープンで誠実なコミュニケーション」が含まれていることを、トレイル氏は発見した。驚くべきは、これが要因に含まれたこと自体ではなく、Z世代と他の世代との間に大きな違いがあったことだ。他の世代の場合、「オープンで誠実なコミュニケーション」は上位15つにも入らなかった。

 「透明性は重要なドライバーであるだけでなく、ユニークなドライバーでもあった」とトレイル氏は述べた。この観点は、組織内における透明性とコミュニケーションの必要性を推進し、ビジネスの運営方法を根本的に変えるかもしれない。

 透明性は、Z世代の管理職にとって大きな活力となるだけでなく、Z世代が労働人口の多くを占めるようになるにつれて、採用に関しても自社を差別化する要因となり得る。

 トレイル氏は「これを活用し、Z世代の人材を惹き付けるためには、彼らの強みに焦点を当てる必要がある」と述べた。

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