QommonsAI、自治体向けにGPT-5.4を提供 月間3億トークンを無償開放
Polimillは、行政向け生成AI「QommonsAI」でOpenAIの「GPT-5.4」を国内リージョン経由で提供すると発表した。自治体ごとに月間3億トークンを無償提供し、紙文書や図表を含む業務データの読み取りと活用を後押しする。
Polimillは2026年3月24日、行政向け生成AI「QommonsAI」でOpenAIの「GPT-5.4」を「Azure OpenAI Service」の国内リージョン経由で提供すると発表した。自治体向けに、国内法域内で運用しやすい環境を整えるとともに、各自治体当たり月間3億トークンを無償で提供する。
同社によると、自治体では紙の帳票や手書きメモ、技術図面に加え、紙文書を取り込んだスキャンPDFなど、機械的な処理がしにくい文書が多い。従来、こうした文書をデジタル化するには、OCRやレイアウト検出など複数の仕組みを組み合わせる必要があった。Polimillは、QommonsAIにGPT-5.4を搭載することで、こうした処理を単一モデルで進めやすくなるとしている。
GPT-5.4搭載と無償提供で自治体利用を後押し
GPT-5.4を搭載することで以下のような業務がスムーズになる。
- 利用者がJPEGやPNGの画像ファイルをQommonsAIに入力する
- QommonsAI上で、帳票やスキャン文書の文字をテキスト化する
- 表形式のデータを行列構造を保ったまま再構成する
- 棒グラフや折れ線グラフ、円グラフなどから数値を抽出する
- 小さな注記や欄外の記載を読み取る
紙文書を扱う業務で、テキスト化や情報抽出の手間を減らす狙いがある。
また、OCR用途向けの運用テンプレートも標準で提供する。高精度が求められる業務ではGPT-5.4を推奨設定として自動指定する。用途に応じて他のマルチモーダル対応モデルを使い分けることも可能だ。
料金面では、各自治体に月間3億トークンを無償提供する。Polimillは、トークン消費に対するコスト懸念で生成AI活用が広がりにくい自治体もあるとし、紙文書のデジタル化や議事録要約、政策エビデンスの抽出など、日常業務での継続利用を後押ししたい考えだ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
和光市とポリミルが協定締結、生成AI活用で複雑化する自治体業務に対応
和光市とPolimillは、同社が提供する生成AI「QommonsAI」を活用した連携協定を締結する。人口減少や業務の複雑化に対応し、自治体職員が安心して使えるAI環境の整備や、庁内における生成AIの活用促進を目指す。
飛騨市とさくらインターネットが自治体DX実証 国内完結型の生成AIで業務改善図る
飛騨市とさくらインターネットは、国内完結型の生成AIサービスを用いた行政業務の実証実験を開始した。議事録作成や文書検索を通じて効率化と職員の理解向上を図り、安全性を重視した自治体DXの可能性を検証する。
NotebookLMで議事録作成を95%削減、秋田、札幌市の「Google Workspace」活用の秘訣
人口減少や人手不足といった社会課題に直面する中、秋田県と札幌市はGoogle Workspaceと生成AIを活用し、行政DXを本格化させている。セキュリティと業務効率の両立を図りつつ、組織文化や働き方を刷新。全国の自治体に先駆けて進められるデジタル改革の最前線を追う。