担当者1000人に聞いた「スムーズなセキュリティ運用」ができている条件とは
テクノルは、中小企業で情シスやセキュリティ業務を兼務する担当者1004人を対象に、セキュリティ運用の実態を調査した。運用が進まない企業では本業の多忙さや判断の難しさが課題になっていることが分かった。
中小企業向けのセキュリティ製品を扱うテクノルは2026年4月22日、中小企業の情報システム部門におけるセキュリティ運用の実態調査の結果を公表した。取引先の属性によってセキュリティ運用の実感に差があるようだ。
“スムーズさ”の鍵は「すぐ相談できること」?
取引先の属性別に見ると、大手企業またはその関連会社と継続的な取引がある企業や、中堅・中小企業との取引が中心の企業では、7割以上がセキュリティ運用をスムーズに進められていると回答した。これに対し、B2C中心の企業ではその割合がやや低く、取引先属性によって運用実感に差が見られた。
運用がスムーズだと答えた人に理由を尋ねると「分からないことを電話やチャットですぐに相談できる」が最も多く、45.7%。次いで「高機能な自動化ツールを導入し、手動対応を減らしている」(38.0%)、「経営層が重要性を理解し、必要な予算を承認してくれている」(33.9%)が続いた。テクノルは、相談先の有無や自動化の程度など、運用を支える体制が現場の実感に関係している可能性があるとみている。
また、運用がスムーズだと感じている企業ほど、ウイルス対策ソフトの導入やOS、ソフトウェアのアップデートといった基本的な対策の実施率が高い傾向が見られた。加えて、セキュリティ用語の理解度にも差があり、運用がスムーズだと「とても感じる」層では9割以上が専門用語を理解できると答えた一方、「全く感じない」層では約3割にとどまった。
トラブル時の対応では、PCのセキュリティツールから不審な挙動の通知が届いた場合、「メーカーのサポート窓口へ連絡する」が28.5%で最も多く、「詳しい人に相談する」が25.9%、「マニュアルなどを確認して原因を特定する」が25.2%だった。
一方で、セキュリティ対策を後回しにしている理由としては、「本業が忙しく、セキュリティ対策まで手が回らない」が28.3%で最も多く、「何から手をつければよいか、専門的な判断が難しい」が27.7%、「対策に必要な予算の確保や、経営層の承認が得にくい」が23.7%と続いた。
この調査は、従業員数200人以下の企業で、情報システムまたはセキュリティ業務を他業務と兼務している担当者1004人を対象に、2026年3月24日から25日にかけてインターネットで実施したもの。
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