会議で誰がサボってるか丸見え? 会話の発揮スキルを可視化するツールが登場
議事録AIは会議内容と効率化を主眼とするものが多い。一方で、会議中に各参加者がどのような働きをしたかという点も気になるポイントだ。そんな発言内容をスキルとして可視化できるサービスが登場した。
話し合いの場では、論点の整理や課題の発見など、多様な技能が発言に表れる。しかし、参加者は議論に集中するため、会話を客観的に判定しにくい。外部の評価者を置く場合も、主観や経験の影響を受け、再現性と一貫性を備えた評価は難しい。
そのような課題を解決するサービスとして、ハイラブルは2026年7月28日に「発揮スキル推定機能」を公開した。同社が提供する話し合い見える化サービス「Hylable Discussion」の追加機能で、話者の技能の発揮度を可視化することができる。一体どのようなスキルを把握することができるのだろうか。
会議の発言を解析し5段階評価、採用面接などにも利用可能
ハイラブルの「Hylable Discussion」は、独自の音環境分析技術と議論分析技術を使い、雑音を含む対面会議とオンライン会議の双方で、話者別の発言を分離し、文字に変換するクラウドサービスだ。
利用者はHylable Discussionの分析終了後、「発揮スキル推定」ボタンを押す。システムが発話内容を自動解析し、参加者別に実際の発言から技能を推定して表示する。標準の評価軸には、経済産業省が示す「社会人基礎力」の12要素を採用した。主体性や、働きかけ力、実行力、課題発見力、計画力、創造力、発信力、傾聴力、柔軟性、状況把握力、規律性、ストレスコントロール力を、各5段階で判定する。
各技能には、段階別の評価基準となる評価基準(ルーブリック)を設定する。AIは基準と各参加者の発言を照合し、誰が何をどの程度発揮したかを数値で示し、一覧で表示する。点数だけでなく、根拠となった具体的な発言を引用して理由を説明する。利用者は評価内容を振り返りや助言に使えるほか、引用元を直接確認し、音声認識や話者判定の誤りも確かめられる。
評価軸は用途に応じて変更できる。標準の12要素に限らず、研修や授業の目的、企業独自の採用基準に沿った技能群を登録できる。複数人の議論だけでなく、二人の対話も対象とし、1対1の面談や採用面接にも使える。
従来のWeb会議システムに搭載されたAIは、議事要約や作業項目の整理など、会議内容と効率化を主眼とする例が中心だった。新機能は参加者個人に焦点を置き、議論中に示した技能を可視化して、本人別の助言へ結び付ける点を特色とする。
同社の水本武志代表取締役CEOは、従来の非言語分析にAIを加え、発言内容まで解析可能になったと説明した。目立ちにくくても質の高い貢献を捉え、各人が強みを生かす対話を支援する考えを示した。Hylable Discussionは、対面版とオンライン版、録音版を用意する。新機能は全版で利用可能なオプションとして提供し、導入相談は同社の問い合わせフォームで受け付ける。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
業務改善、中小企業の80.5%が成果なし 成功企業に共通する法則とは?
業務改善に取り組む中小企業では、必ずしも期待した成果につながらない場合がある。では、成功する企業にはどのような特徴があるのか。中小企業の担当者200人を対象とした調査で、その共通点が見えた。
西尾市役所、紙やExcel帳票をそのまま電子化 職員の負担軽減へ
書類や帳票のデータ化は、どこの自治体でも抱えている課題だ。しかし、データ化の前後で見た目が変わってしまい、利用者が違和感を覚えるという問題もある。西尾市役所では、既存帳票の見た目をほぼそのまま入力フォーム化することにより、職員や利用者がフォーマットを覚えなおす負担を軽減し、電子化を達成した。
「月3000件の受発注、担当は数人」でも、なぜ残業ほぼゼロにできたのか?
業務において、メールやFAXの管理は負担になる企業も多い。木材の販売などで地域を支える大成木材はインゲージの「Re:lation」を導入し、月約3000件の受発注をメールとFAXの一元管理へ切り替え、見落としを解消した。
オンワードHD、「Backlog」導入で約800ユーザーの情報基盤に
オンワードHDは海外工場DXをきっかけにBacklogを採用し、約800人が使う情報基盤へ拡張した。AI活用で検索や議論整理の効率化を目指すという。進捗や決定事項を集約し、監査ログで安全性も確保している。

