花王、AIエージェントで在庫25%削減へ 過去のデータから需要計画を予測
花王は、自社開発のAIエージェント「Kao-MIKOMIL」を化粧品ブランド「KATE」の需要予測に導入した。需要予測に販促や価格の情報を反映し、計画案と根拠を示す。化粧品在庫を2027年までに約25%減らす目標を掲げる。
花王は、自社開発のAIエージェント「Kao-MIKOMIL」を化粧品ブランド「KATE」の需要予測に導入した。需要予測に販促や価格の情報を反映し、計画案と根拠を示す。化粧品在庫を2027年までに約25%減らす目標を掲げる。
AI活用の手法として、AIエージェントの名称はよく上がるものだ。しかし、AIエージェントをまだ導入できていないといった人も多い。そのような場合、他社が導入しているエージェントの活用実態を知ることが、導入への一助となりうる。
花王、AIエージェントで商品需要を管理 在庫量25%減へ
花王では自社開発のAIエージェント「Kao-MIKOMIL」(みこみる)を2026年7月から運用している。まずは、化粧品ブランド「KATE」の需要予測に導入し、ほかの化粧品ブランドへ順次広げる予定だ。需要予測モデルの予測値に販促計画などの施策情報を反映することで、需要計画の立案を支援するという。化粧品事業の製品在庫を2027年までに2024年比で約25%削減する目標も掲げる。
花王の従来の需要計画では、デジタル戦略部門のデータサイエンティストと事業部門の担当者が、類似商品の販売実績や販促施策、発売時期などを読み解き、担当者の経験も踏まえて計画案を練っていた。
一方、Kao-MIKOMILではAIを使う需要予測モデルが過去の販売実績などから客観的な予測値を算出する。エージェントがその値に販促計画や販売チャネル、価格などの施策情報を反映し、需要計画案と根拠を提示する。
既存品・新商品を問わず、事業部門の担当者は提示内容を確認し、部門間の調整を経て実行計画を決める。これまでデータサイエンティストと事業担当者の連携が必要だったところ、導入後はAIの提示を起点に事業担当者が判断する流れとなる。これにより、需要計画の立案リードタイム短縮や業務プロセスの効率化を図る。
Kao-MIKOMILの開発では、データサイエンティストが事業部門に常駐し、需要計画立案の現場課題や運用実態を把握した上で、中長期の利用を想定した仕組みを設計したという。同社ブランドのKATEでの運用を通じて計画精度と業務効果を検証し、他ブランドへ展開する。利用を重ねて需要計画の知見を蓄積し、計画精度のさらなる向上も見込む。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
使わなくなったPCを、企業が処分したくてもできない理由
使わなくなった業務用PCは廃棄業者やメーカーなどに回収を依頼して処分するケースが多い。一方で、ある調査によると約3割が処分せずに社内で保管しているという。
綾瀬市、AI電話で24時間365日応答 会話で進む音声案内など機能盛り込む
綾瀬市は、8月17日から一部業務について電話応答AIを導入する。夜間や休日もAIが電話で問い合わせに答え、案内された手続き内容や関連ページのURLなどはSMSでも確認できる。個人情報や判断を要する案件は、開庁中に職員へ接続する。会話記録は応答精度や市公式サイト改善に生かす。
雪印メグミルク、ChatAIや社長AIで社内知見を活用 DX認定取得企業から“DXっぽさ”を探る
どのような活動をすればDX推進と言えるのか。DXという言葉が普及した現在でも、その答えを一つに定めることは難しい。今回の記事では、経済産業省から「DX認定事業者」の認定を受けた雪印メグミルクの例を参考に、DX推進の具体像を探る。
「大型案件進めたいのに……」夏休みでも情シスを妨害する定型業務
情報システム部門にとって定型業務が落ち着く夏季休暇の時期は、大型案件やIT改善を進めるのに適したタイミングだ。しかし、計画通り案件を進めることができたと回答した人は多くはない。