企業向け「名刺管理ツール」の基礎知識、社内に眠った情報資産を宝に変えるには?:IT導入完全ガイド(3/5 ページ)
日本においてビジネスに欠かせない「名刺」。長らく名刺は受け取った社員個々で管理するのが一般的だった。名刺を企業内で有効に使える情報として活用する「名刺管理ツール」が注目される。
実画面で確認しよう、名刺管理ツールが備える機能
このように現在、名刺管理ツールは多岐にわたって活用できる。基本機能を大きく分けると以下4点だ。
- 名刺管理
- 顧客管理(CRM)
- マーケティング
- 外部連携
それでは実際に名刺管理ツール「Sansan」の機能を例に、その基本機能とトレンドについて解説していこう。
名刺管理ツールの基本機能
冒頭でも触れたようにSansanは、名刺管理ツールが多機能なサービスに進化するきっかけとなったサービスだ。クラウドサービスであり、PCからはWebブラウザを介して操作する。スマホアプリも提供され、いつでもどこからでも自社の名刺データにアクセスできるる。
サービスの主軸はあくまで「名刺データの管理と活用」にあり、各種データを有機的に結び付けることによって、もともと1枚の紙であった名刺を「人的なつながりのある有意なデータベース」として活用できるようになる。
Sansanの特徴は、画面の遷移がスムーズである点だ。複雑な操作をしなくても、それぞれの名刺データがどのように関連し合っているかが理解でき、つながりを有効に活用できる。それでは各機能がどのように関連し合っているかを、画面を通して確認していこう。
名刺管理機能
名刺一覧
ユーザーがログイン後に表示されるSansanのメインページ。名刺の画像データとともに、OCRによってデータ化された文字データがソートされて表示される。名刺画像、電話番号はクリックすると拡大表示することができる。また表示されているメールアドレスから、直接メールを送ることも可能だ。
名刺詳細データ(個人)
各名刺データの氏名をクリックすると、個人の詳細が確認できる。氏名や住所、メールアドレスなどの基本情報に加え、経歴や出身校、メモなども入力できる。自分以外のユーザーが入力したメモでも共有許可さえされていれば参照することができる。
顧客管理機能
名刺詳細データ(企業)
名刺データの企業名をクリックすると、企業情報を確認できる。企業に関する最新ニュースなどの情報はもちろん、自社にいる社員の誰が、その企業の名刺を一番多く持っているかなどといった情報も確認でき、その企業に「人脈の深い社内の人物」が分かる。
組織ツリー
名刺詳細の「企業名」をクリックすると、その企業に在籍する人物が一覧で表示される。部署別、役職別のツリー構造で表示されるので、先方の企業の人的関係も一目で分かる。
コンタクト
名刺を社内の誰がいつ交換したかを参照できる。コンタクト内容を記録しておけばどういった理由で名刺交換する機会を得たかというところまで確認ができるので、仮に先に名刺交換をした社員が退職した場合でも、スムーズな情報引き継ぎが可能となる。
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