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災害の教訓を今こそ生かせ、強靭で柔軟なサプライチェーン構築すご腕アナリスト市場予測(4/5 ページ)

東日本大震災や熊本地震など、災害によるサプライチェーン断絶を防ぐための柔軟で強靭(きょうじん)なサプライチェーン構築の考え方を大解剖。

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サプライヤーリスクの軽減対策

 自社のリスク対策の整備の後はサプライヤーリスクを軽減する対策を考える。上に述べたように、調達先を複数利用できるようにしたり、代替生産可能な体制を作ったりする必要がある。その前に、どの部品を汎用化するのか、どこの工場なら汎用化部品が作れるかや、代替生産が可能か否かなどの情報を整理する必要がある。

調達リスク品の特定

 代替品のない部品、単一サプライヤーからのみ購入可能な部品等を調達リスク品として把握し、リスクを下げる施策を検討する。

サプライチェーンネットワーク構造の可視化

 自社にモノを納めるサプライヤーとの関係だけでなく、サプライヤーにモノを納めるサプライヤーのように自社と直接取引のない会社との関係性も可視化し、サプライチェーンネットワーク構造を把握する。

ボトルネック部品、ボトルネックサプライヤーの特定

 「部品」の「部品」が単一サプライヤーしか供給できないケースなど、可視化したサプライチェーンネットワーク構造から、それらボトルネック品も調達リスク品として把握、リスクを下げる施策を検討する。

調達リスク品の汎用化、共通化

 把握した調達リスク品を使用しなければ生産ができないのか、代替の利く汎用部品、共通部品に変更できないかをR&D部門と検討し、 商品差別化とのバランスを取りながら部品の汎用化を行う。

調達リスク品の複社購買化

 把握した調達リスク品について、地理的、地政学的バランスも考慮した上で、仕様を満たす別のサプライヤーの開拓を行う。

調達リスク品のサプライヤーへの在庫積み増し、代替生産化の働きかけ

 競争力維持のためにどうしても使用する必要のある調達リスク品についてはサプライヤーと協議し、責任範囲を明確にした上で、在庫の積み増しや代替生産の要請などの働きかけを行う。

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