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IaaS、PaaS、SaaSの利用状況(2016年)/前編IT担当者300人に聞きました(3/3 ページ)

キーマンズネット会員456人を対象にIaaS、PaaS、SaaSに関するアンケート調査を実施した。導入率や導入後の課題などの実態が明らかになった。

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導入済みでは、サービスの柔軟性、継続性、最新性の点で高評価

 最後に、「導入済みのIaaS/PaaS/SaaSに満足しているかどうか」を聞いたところ、「とても満足している」と「まあ満足している」を合わせた「満足している」は、全体で83.4%、企業規模別でも軒並み80%以上となり、導入後の満足度はかなり高いものとなった。

 そこで、フリーコメントから「満足している」理由を拾ってみると、「コスト削減、作業効率化を実現できた」「コストが低減し、開発環境の導入も早い」「運用管理業務が低減できた」「運用負荷、開発負荷が下がった」といった直接、間接のコスト削減を挙げる声が多い。

 「カスタマイズが自在」「SaaSにはカスタマイズ製があり、かつ提供されるサービスは常にバージョンアップされており、いつも最新のサービスが受けられるため」「容量増加にも柔軟な対応がされる」「業務システムに必要な環境が短期間で構築できるようになった」「サーバの老朽化の心配がない」「運用負荷軽減と事業継続性向上が実現できた」「災害に強いデータセンターにサーバを設置できた。また、その後に自社の事業所の移転時にもサーバの移設をせずに済んだ」「ハードのリース期間やOSのバージョンアップを考えなくてよい」など、サービスの柔軟性、継続性、最新性に関する高評価も目立った。

 一方で、少数意見ながら「不満がある」との指摘に目を向けると、「使い方が分かりにくい」「とにかく使いにくい」「価格を優先させたため、結果として使い勝手の悪いものを選定してしまった」「ユーザーインタフェースにさらなる改善がほしい」といった使いにくさを指摘する声も散見された。

 総じて、使い勝手を十分に検討・確認できさえすれば、コストや機能・性能の点では、満足のいく製品を選定できる状況にあると判断してよさそうだ。

導入済みIaaS/PaaS/SaaSの満足度
図3 導入済みIaaS/PaaS/SaaSの満足度

 ここまでで、「クラウド環境(IaaS/PaaS/SaaS)には運用効率化とサステナビリティが期待されている」こと、「クラウドサービス・インフラ基盤を選択する際には、付き合いのあるSIや技術者の意見が最も重視されている」こと、「導入済みのクラウドサービス(IaaS、PaaS、SaaS)は、サービスの柔軟性、継続性、最新性の点で高く評価されている」ことなどが明らかになった。

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