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ネスレ日本がIoTで物流課題を解決、実装まで約3週間の高速開発の秘訣事例で学ぶ!業務改善のヒント(2/4 ページ)

キットカットやネスカフェでおなじみのネスレ日本がIoTに挑戦。静岡工場に突撃し、その実態を探った。

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数週間で本番運用開始を迎えた「トラック呼び出しシステム」

 システムの適用は島田工場の出荷部門、目標は「ドライバーの拘束時間の35%削減」と設定。目的はシンプルだったため、要件定義を詳細に行うこともなく、コーディングフェーズに突入、プロトタイプを迅速に作成したという。その基本的な運用イメージは次のようだ。

 (1)トラックが待機場に到着した時点で、入場証番号、行き先、車体ナンバー、ドライバーの携帯電話番号などを登録し、それら情報とひもづけたビーコンタグを入場証とともにドライバーに渡す。

入場証とビーコンタグ情報入力はタブレット(iPad) (左)入場証とビーコンタグ(右)情報入力はタブレット(iPad)
入場証とビーコンタグをドライバーに渡す入場証とビーコンタグを社内に載せて移動 (左)入場証とビーコンタグをドライバーに渡す(右)入場証とビーコンタグを社内に載せて移動

 (2)ビーコンタグ入りの入場証はトラックのフロントガラス内部に置かれる。トラックが移動すると、待機所や工場のゲートでその情報を取得、現在位置を工場内の端末で知ることができる。

iPhoneがビーコンを受信工場内モニターにトラックの状況が一覧表示 (左)iPhoneがビーコンを受信(右)工場内モニターにトラックの状況が一覧表示

 (3)次に工場に到着するトラックの行き先に合わせ、工場側であらかじめ出荷準備を行い、システム上の「呼び出しボタン」を利用して、積み込み準備ができたトラックを呼び寄せる(メールまたは電話)。

次のトラックのための出荷準備を開始迅速な積み込み作業 (左)次のトラックのための出荷準備を開始(右)迅速な積み込み作業

 (4)積み込みが完了したら、入場証とビーコンタグを返却し、トラックは目的地へと向かう。

 工場から10キロ離れた地点の待機場にトラックが着いた時点、出た時点、工場近くの待機場に着いた時点、出た時点、工場の出荷場に着いた時点と、現在は3つのポイントでトラックの出入りがモニタリングできるようになっている。

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