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「ストレスチェックをしても高ストレス者が続出」にはワケがあるIT導入完全ガイド(2/3 ページ)

職場のストレスが深刻化する中、その対策として始まったストレスチェック制度。だが、実施しても従業員の健康状態が変わらないと悩む企業もある。今のストレスチェックのどこがダメなのか。そして、「ブラック企業」と呼ばれないためには、企業として何をすべきか。

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なぜストレスチェックを実施しても高ストレス者が減らないのか

 対応項目が多いからといっても「形骸化したストレスチェック」では企業の健康管理は何も変わらない。それで、従業員の健康を守れるだろうか。対応すべきことは多いが、うまく活用することで組織を変えるきっかけにもなる。前編では、ストレスチェックを行うだけでなく、「どの部門で健康問題が発生しているか」を洗い出す集団分析が必要だと説明したが、考えるべき点はまだまだある。そこで、これ以上高ストレス者を続出させないためにも、企業として何をすべきか。

(1)実施者となる専門医は早めに確保

 ストレスチェックを行うには「実施者」を立てなければならない。実施者は、原則的に医師や保健師、厚生労働大臣の定める研修を受けた看護師および精神保健福祉士と決められている。実施者の役割は、ただストレスチェックを実施するだけではない。企画および立案から受験後の集団分析や高ストレス者の抽出、面談が必要か否かの判断など、ストレスチェックに関する主業務を担当する。そのため、実施者の選定は重要である。

 だが、ストレスチェックの一連のフローを担当するとなるとそれなりの時間と工数がかかるため、産業医であっても「メンタルヘルスは専門外だから」と断るケースもあるという。実施者を引き受けてもらえる専門医が見つからず、ストレスチェックが進まないという事態にならないよう、早めに実施者を確保するようにしたい。

■実施者(専門医)の主な役割

契約企業の受検完了状況の確認と高ストレス者判定
面接が必要と思われる対象者の抽出作業
高ストレス者が多数発生した場合の調整業務
面接対象者に対する面接申出を勧奨するメール案内
組織分析レポート提供と実施事務従事者の相談対応

(資料提供:オービックビジネスコンサルタント「奉行Edge ストレスチェッククラウド」の資料より一部抜粋)

(2)メンタル不調が悪化しないための施策

 ストレスチェックにより高ストレスだと判断され、かつ受検結果通知後1カ月以内に本人から企業に対して申し出があった場合、医師による面談指導を受けられる。対象者のメンタル不調がこれ以上悪化しないためにも、医師による対面指導は重要だ。そのため、実施者(専門医)以外に、面接指導を行う「面接医」の確保も必要である。

 全国に複数拠点を構える企業は、地方拠点でも対応できるようにその地域の医療機関と連携した体制作りを構築することが重要だ。だが、地域によっては面接医の確保が難しい場合もある。キヤノンマーケティングジャパンが代理販売する「アドバンテッジ タフネス」とオービックビジネスコンサルタントが提供する「奉行Edge ストレスチェッククラウド」は、全国に医師ネットワークを持ち、最寄りの医療機関を紹介するサービスも提供するため、面接医の確保が難しい場合は、こうしたサービスを活用するのも手だ(図4)。

図4:アドバンテッジ リスク マネジメントの全国医師ネットワーク(アドバンテッジ リスク マネジメント)
図4:アドバンテッジ リスク マネジメントの全国医師ネットワーク(アドバンテッジ リスク マネジメント)

(3)カウンセリング相談窓口の設置が未然予防のカギ

 ストレスチェック により医師による面談指導が必要だと判断され、本人が面談指導を希望する場合は、企業の該当部門に対して申し出が必要となる。だが、なかなか会社に面談指導を受けたいと言い出せず、悶々とする従業員もいるようだ。こうした「外からは見えない高ストレス者」をケアするには、会社を介さず気軽に相談できるカウンセリング窓口の設置がカギとなる。従業員が、高ストレスの状態で居続けないためにも、産業カウンセラーなどと連携した体制作りが必要だ。だが、そこまでケアするのは難しいというのが実情だろう。アドバンテッジ リスク マネジメントは全国に直営および提携のカウンセリングルームを持ち、こうした従業員のケアをカバーする(図5)。

図5:アドバンテッジ リスク マネジメント直営の全国のカウンセリングルーム(資料提供元:アドバンテッジ リスク マネジメント)
図5:アドバンテッジ リスク マネジメント直営および提携の全国のカウンセリングルーム(資料提供元:アドバンテッジ リスク マネジメント)

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