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「ストレスチェックをしても高ストレス者が続出」にはワケがあるIT導入完全ガイド(3/3 ページ)

職場のストレスが深刻化する中、その対策として始まったストレスチェック制度。だが、実施しても従業員の健康状態が変わらないと悩む企業もある。今のストレスチェックのどこがダメなのか。そして、「ブラック企業」と呼ばれないためには、企業として何をすべきか。

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小規模企業は「ストレスチェック助成金」の活用も

 従業員の健康問題は大企業だけの課題ではない。小規模企業は、少数精鋭の組織体のためその分一人当たりの負荷も高くなりがちだ。1人でも欠けると事業が回らなくなる可能性もあるため、小規模企業でも従業員の健康管理にはしっかりと向き合いたい。だが、そこでネックとなるのが対応コストだ。

 本特集でも説明した通り、ストレスチェックの実施には相応の人的リソースと時間、工数を要する。従業員50人以下の小規模企業にとって、ストレスチェックを実施し、その後の対策まで考える余裕はない。

 そこで、50人以下の企業でのストレスチェックの実施を支援しようと、労働者健康安全機構は「『ストレスチェック』実施促進のための助成金」を実施している。一定基準を満たした企業がストレスチェックを実施した場合、実施者1人当たり500円が、またストレスチェック後に医師による面談指導などを行った場合は、1事業場当たり1回につき2万1500円(年3回まで)が上限額として助成される。コストがネックとなっているようであれば、このような助成金の活用を検討すると良いだろう。ストレスチェック助成金の受給資格は以下の通りだ。

■ストレスチェック助成金の給付条件(労働者健康安全機構 勤労者医療・産業保健部)

労働保険の適用事業場であること。(当機構では厚生労働省ホームページ掲載の「労働保険適用事業場検索」にて該当した事業場を適用事業場とみなしています。)
常時使用する従業員が派遣労働者を含めて50人未満であること。
ストレスチェックの実施者が決まっていること。
事業者が産業医資格を持った医師と契約し、ストレスチェックに係る医師による活動の全部又は一部を行わせること。
ストレスチェックの実施及び面接指導等を行う者は、自社の使用者・労働者以外の者であること。

(出典:「ストレスチェック」実施促進のための助成金の手引(平成30年度版))

 本特集ではストレスチェックに関する対応の要点について説明したが、ストレスチェックを実施するだけではなかなか状況は変わらない。必要なのは、ストレスチェックの結果を受けて、状況改善のために企業としてどう動くかだ。本特集で説明したポイントを参考に、健全でパフォーマンスを発揮する組織を目指してほしい。

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